文京区駒込 南谷寺 目赤不動尊
目赤不動尊と言われているが、眼が赤いわけではない。寺の縁起によると、元和年間(615~624年)に比叡山の南谷にいた万行律師の夢に不動明王が現れ、「伊勢国(三重県)の赤目山に来たれと」とお告げを受け、その後赤目山に登り精進を重ねていると、黄金づくりの不動明王を授けられたという。
その後、この像を持って万行律師が関東に下ったあと、寛永14年徳川家光が鷹狩の道中この像を知り、目黒・目白不動尊に対して、目赤不動尊と呼ぶように命じられ、以後江戸五色不動(赤・黒・青・黄・白)の一つにかぞえられるようになった。現在の不動明王像は、智證大師作と言われている。
ちなみに、不動明王は大日如来が行動を起こすときの化身の一つとも言われ、忿怒の怖ーい形相で仏敵をやっつけ、衆生の煩悩を断ち切る倶利伽羅剣を右手に持ち、鐶のついた縄を左手に持って衆生を救うと言われている。ご真言はノウマクサマンダ バザラダンセンダ マカロシャダ ソワタヤ ウンタラタ カンマン。我が家では毎朝唱えている。
帰り道、南谷寺のすぐ近くに定泉寺というお寺を見つけ、急な訪問であったが、住職も奥さんも快く写真撮影を許可してくれた。この寺は浄土宗で阿弥陀如来が本尊であるが、内陣の一角におられるやや小さな十一面観音像を撮らせていただいた。
今までもこうして、突然の訪問に撮影許可が得られることはあったが、無名の小さなお寺にもすばらしい仏像があることを、あらためて感じた次第である。25/9/12
文京区駒込 定泉寺 十一面観音菩薩
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