先の党首討論にて総理が、自身のエピソードで「通知表に、野田君は正直の上にばかが付くと書いてあるのにおやじが喜んでくれた」と述べられていた。
彼が、政権を束ねる長になってから一年強。
たしかに、発足した当初に表明されていた方針と、その後の政務内容が食い違っていたのは否めない。
それに対する国民の反応は「支持率の下降線」という、現実傾向として如実に示されていた。
その期間中、政界の見えない所で具体的に何があったのかは僕には分からない。
判らぬが、結果には必ず原因があって決断を下してきた代表者は責任が生じ、甘んじて評価を受ける対象となるもの。
過去の歴代首相にしても然り。
ただ、冒頭に表記したエピソードが意とする所は人柄の部分。
「自分は嘘はつかない。その代わりあなた方にも約束を果たしてもらうぞ」と言いたかったのであろう。
頻繁に表に出てくる公人は、記者に対する朝の挨拶や、討論.演説における表情語調等によって、その一端が窺えるものだ。
これまで、国会の場で「自身」に対して批判や皮肉を言われても笑顔で返していた野田首相だが、昨日の党首討論では真剣な面持ちで向き合っていたのが印象的だった。
個人の権限における「解散」という最大の切り札を出した代わりに、断固として主張した「0増5減+議員の定数削減」
それが意味するところは!?
今まで散々挙げられていた割には実現出来ていなかった命題。
強い「約束」という形で主張した裏には、やはり現状の選挙制度において阻まれていた何かの壁があったのだろう。
いずれにせよ、
ただでさえ忙しいのに加えて、慌ただしくなる年暮れの政界異変。
あらゆる意味で激動と思われるこの2012年から、巳年の新しき国へとどのように移ってゆくのだろうか。