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朝日記15071 街の図書館に数学の本を買ってもらうと今日の絵

2015-07-16 08:10:15 | 朝日記

朝日記15071 街の図書館に数学の本を買ってもらうと今日の絵

 

おはようござます。
今朝は台風11号の接近で、強い雨の朝です。
絵のおとうとと江の島にスケッチの予定でしたが
さすが、延期ということにしました。

徒然こと
台風といえば、「二百十日」というのがありましたね。節分から数えて210日を中心に台風がくるというもので、習慣則として上の世代から教えこまれ、体験的にも納得していたように思います。
漱石の小説にもこの題名の小説がありましたね。
気象のモードが変わって、このごろは死語になってしまったのでしょうか。 
 *ところで、街の図書館に「楕円関数概観」楕円積分から虚数乗法まで(三宅克哉著、共立出版 2015・6)というのを申請していましたら ちゃんと買ってくれました。先日の中山さんが、たしか超越数の本の話をされていたのが、刺激になって新聞広告の切り抜きを残していたのでした。
 正直読むかどうかちょっと迷いましたが、せっかくのことと目次と序文くらい目を通しておくことで手にとったら、引き込まれました。 
 *数理技術という研究支援部門を作って それで給料をいただいていたことを身体が覚えていて、ある種の心地よさを思い出しました。
 アルゴリズム・モデルの時代を一方で迎えて、もうむずかしい公理系を理解しなくてもモデルさえあれば、計算機が結果をだしてくれる時代にはなっています。

一方、大学の教養で教えてくれる公理系の数学は、いまどういう位置づけになっているのでしょうか。
現在の私の個人的な見解では、人類の最大遺産と了承していますが、やはり何に役にたつかに、その価値を見出すことから抜け切れません。考える対象に対する濃密な思考モデルの原型(発想)を、公理系の数学から人はもらっていて、それが発想の原点になっていることは、これからも変わりはないとおもいますが、残念ながら、自分を含めて、多くはその入り口でとん挫してしまう門のとびらの硬さがあります。そういうのを苦も無く超えあるいはこじ開けてきたひとは幸いなるかなでありますが、なかなかそうは行かなかったようで、いまだに半端です。大学で習ったあの解析学はあれはなんであったのかとおもうひとも多いいのではないでしょうか。
 もっとも、アメリカの工学部あたりでよく使うヒルデブラノド、ワイリー、マージノー・マーフィーなど数学を応用数学として学んでいくことから基礎へもつなげていくことにはいまでも深い共鳴をもっています。これらの本では、すぐれたものがあり、あまり定理、証明などにこだわらないで、対象のモデリングにどう使えるかにヒントになるものでした。これが、その後の実務におおいにお世話になったというものでありました。
たとえば、物理化学現象や工程には微分方程式で表現することが便利であり、これを解くのは、現在では、時間や空間を区間に区切った差分形式で あとはコンピュータで繰り返し計算(再帰的)に計算することが一般です。
一方、微分方程式の公理系からえられる解析解でもsinやcos、指数関数などの無限級数和が解になっているので、これを計算をするのにコンピュータをつかいます。 (アメリカの大学では、この方を大切にしていたことがいまでも印象的です。)
 実際問題は非線形のものが多く、このような公理系からくる多くは線形系で、この数学遺産は使えないように見えますが、人間の思考の筋は、非線形を線形系へとなし崩し的に数学モデルを接合しながら向かっていくようです。 そこで、ここでの核になるモデルの原型たとでば拡散とか波動とかが、ものの本質を抑えて対象の理解に焦点を絞っていくということであります。その意味で これからも本質でありつづけるようにおもいます。
往々、計算機がはじき出す複数解などで自分が意味している解を判断しそこなう危険性もあります。
(化学反応器の中の物質の反応などはその典型例で、無反応、運転で実現するであろう反応、爆発にいたる反応など複数の状態を予測することなどがそれです)

 ながくなりましたが、「楕円関数」をあらためて見て、頭のよいひとたちはこんなことを考えていたんだとおそまきながら垣間見るだけでも 知的な充足感があろうかというものかなあとおもうものでありました。カントとの接合をかんがえますかね(冗談です)。
 街の図書館に感謝。


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