朝日記150713 三大ヴィーナスのこと今日の絵
徒然こと 1 Waxのヴィーナス
La Specola museumという人体解剖の詳細のWax体展示をする美術館のことを知人である世界的な建築家村口昌之さんのエッセイ(*)で知ります。世界には3大Venusの作品があって、一つ目はミロの、二つ目はフィレンツェのボッティチェリのヴーナスの誕生です。それで三つ目が、フィレンツェこの博物館のものです。それでネットで探して、この部屋を怖々とのぞきます。
触れなば落ちむヴィーナス女体があって、「カパッと」胸が開き内蔵があらわになるという展示です。徹底的に知ることへの価値のルネッサンス的位置づけとして説明します。
エッセイの主村口さんは、星霜を経て、さすがに 自然は時空間の空白を嫌う、明示(explicit)なアリストテレスの実体哲学の係累にはお疲れのご様子で、「間」という意識の約束で、inplicitな実体を感じ、明示と陰示で構図構成するのをよしとするわがくにの’こころ母港’に帰還した安堵感を書いておられましたのでご紹介しました。
(写真は以下でご覧になれます。生々しいのでここで直接掲載しませんが。)
http://www.firenze-oltrarno.net/english/arte/museodellaspecola.php
徒然こと 2 「オレステスの苦悩」という絵画
調べている途中にすごい迫力の作品に遭遇しましたのでここに掲載します。
父アガメノム王を殺害した継母クリテムネトラを誅すという息子オレステス その苦悩、そして兄オレステスを追手から逃がそうという妹エレクトラの場面のようです。 この話は ギリシャ古典でさまざまな版があるようで、付け焼刃の知識では十分に説明できませんが、注目するところは、正義と公正(法律)とのドロドロした問題を、神のたすけ(アポロ)を得て人間が解決に至るとします。 通常は、神が助けてくれるかどうかわかりませんから、永遠の命題となります。
芝居では いまはのときに、アポロが天からあらわれ問題を解決してくれる まさに神頼みが舞台をまわします。
deus ex machinaということばがあり、舞台仕掛けで、ワイヤで吊られた籠にアポロが、拍手をもって登場することになります。 人間が考えることは 古来から今に至るまで、東西を問わず、どこもよく似ていますね。
それにしてもボーゲローのこの絵はいかがでしょうか。
File:William-Adolphe Bouguereau (1825-1905) - The Remorse of Orestes (1862).jpg
*村口昌之、巻頭言、 HEARTの会会報 No.82 2015、夏季号、NPO法人人間環境活性化研究会
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