要介護5の祖母の在宅介護記録。

要介護5の祖母を在宅介護している。在宅介護の記録。

【鼻からの喀痰吸引】私はただただ無力だった。

2024-01-10 21:48:00 | 日記
こんばんは。一昨日、祖母がお世話になっている施設に行き、喀痰吸引を習いました。その日、祖母はちょうど翌日にお風呂に入れてもらうため、施設で宿泊の日でした。


そして、たまたま私が面会に行った時間に「これから痰の吸引をします」とのことで、看護師の指導の下、初めて教えていただきました。YouTubeで予習はしていましたが、結論、私はただただ無力でした。


祖母の場合、しっかり体を右と左に交互に体を動かすことで痰が上がってくる傾向にあります。痰が上に来た方が気管までチューブを入れて吸引しなくて済むため、多少体への負担は軽減されます。さらに今回、初めて聴診器を貸していただいて、痰の位置を確認させてもらいました。


痰のある位置は、バリバリと音がしました。私が両親にその音を伝えた際は「一つの大きな歌舞伎揚げを一気に四分割するときのような音だった」とたとえました。そして、ベッドの上で体の下に敷いた大きく丈夫なタオルを用いてしっかりと体を左右に動かすことで、痰の位置が変わっていくことも聴診器で確認しました。


しかし、この日は祖母が嫌いな施設で過ごす日。母と私で色々と施設を調べて見学に行ったなかのひとつで、温かみのある施設です。それでも、祖母にとっては施設や病院というのは受け入れ難いようです。これは、「施設」に対するイメージが祖母が暮らしていた環境や過ごしてきた過程で悪いことに起因するようです。


私が「痰を取ろうね」と伝えて看護師が姿を見せると、血気盛んで騒いでいる、暴れているに近い状態に陥りました。そして、吸引器の設定まではできたものの、興奮状態の祖母にチューブを入れて喀痰吸引することが私は怖くてできませんでした。ましてや初めてで習いたてもいいところ。人形でもやったことがないのに、生身の人間に私の下手くそな技術を施すことはできず、看護師に代わっていただきました。


チューブが入ると「殺し屋がいるーーー。助けてーーー。」と大声で叫ぶ祖母の手を握ることが私には精一杯でした。祖母に爪を立てられても「これくらいなんのその。」と思えるほど、苦しいのが伝わってきます。


それもそのはず。インフルエンザやコロナではないかと調べる際に、綿棒よりも細い棒を入れられてグリグリされるだけでも痛いですよね。でも、鼻からの喀痰吸引は、ストローくらいもある太さのチューブを入れられて、喉を通って奥から吸います。胃カメラと違い、麻酔もなし。喀痰吸引は長い時間やると酸欠にもなるそうです。


吸引後は一時的に酸素のリットルの数値を上げて、様子を見ました。そして、落ち着いたところで、差し入れに持って行ったホットカフェオレとイチゴで祖母と乾杯しましたこの乾杯タイムを祖母は楽しみにしてくれています。


最近、祖母は以前のようにホットカフェオレを楽しみにするようになって、毎朝私がドリップで淹れたコーヒーで乾杯しています。さらに祖母が眠れない真夜中には、祖母はシンプルなくず湯、私はお茶で乾杯することもあります。


祖母は落ち着くと、先ほどまで看護師に悪態をつき、大暴れしていた人とは思えないほど人格が変わり、私とは穏やかな時間を過ごしました。帰り際には、「施設にまた入れられた」と捨て台詞のように言われてしまいましたが、色々と辛い気持ちをグッと堪えて、施設を後にしました。



写真:祖母と深夜2時の乾杯😉


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