知的であるとはどういうことか? 知性とは、見えないものを見る力だ、 ということは、逆に、 見えるものが見えない、ということも日常茶飯に起こる。 だから、ときには、自分の立っている認知的基盤、 知的基盤を疑うことも必要だ。 見えるものに目をつぶっていないか、 見たくないものを隠蔽してしまっていないか、と。 そうした疑いをもたずに、 まっすぐに前を見ている姿はまぶしいものだが、 しかし、やはり、危うい。