刊行順では完結編ということになる。
ミステリー作家が書いているのだから、
最後はきれいに収まるのだろう、と思ったら、
訳がわからなくなった・・・
作者の頭の中ではきれいに収まっているのか、
それとも、もともとすべては夢の如きもの、
ということなのか?
まあ、どちらでもいいんだけど。
以下、激しくネタばれあり。
* * *
フラッタ・リンツ・ライフの流れから、
「僕」はずっとクリタだと思って読んでいると、
最後にひっくり返される。
どこで入れ替わったのか?
それとも、最初から?
あるいは多重人格???
ということで、読み直す羽目になる。
改めて読むと、最初から
僕=クサナギ氏でも大きな破綻は無いようだ。
クサナギ氏とフーコの関係については、
補遺の「スカイ・イクリプス」に何か
エピソードがあるらしいし。
でも、言葉遣いなどに違和感はある。
それに、フラッタ・リンツ・ライフでは明らかに別だった。
怪我をしたクリタの身体を使って
クサナギを回復させた???
なぜクサナギ氏がクリタを撃ったのか、
というのも謎。
無理すれば、前半はクリタ、後半はクサナギ
と考えることもできるが、入れ替わった場所は
はっきりとしない。
いいじゃない、そんなこと。
どうして話をまとめようとする?
という声が聞こえるような気もする。
いずれにせよ、どこかの時点で
クサナギ氏は二つに分裂したらしい。
時系列的には最後になる「スカイ・クロラ」に現れる
指揮官としてのクサナギ氏と、
パイロットとしてのカンナミ・ユーヒチと。
(カンナミの体はクリタの体、なのかもしれない)
これは会社の目的にも合っている。
そのあたりでぼんやりと納得して、
空の上のすがすがしさを楽しむほうが
いいのかもしれない。
さて「スカイ・イクリプス」を読もう。
いや、その前にもう一度「スカイ・クロラ」か?
読む順番については、
「スカイ・クロラ」から読むのが良いと思う。
「スカイ・クロラ」から始めて、そこに戻って終わる。
あるいは、円環をぐるぐると回る。
何かが訪れるまで?
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