日々の寝言~Daily Nonsense~

ドイツの抗体検査

このところ、COVID-19 の抗体検査が
マイブームなのだが、
ドイツでも、いち早く大規模な調査が
行われようとしているらしい。

ドイツのボン大学が
ガンゲルド地方で<無作為に>選んだ
405世帯の 919人に抗体検査をして、
15% の 138人の感染経験が判明したという。

このデータを元に推定すると、
ガンゲルド地方全体の感染者数は
約 1,900人になり、死亡者は 7人なので、
致死率は 0.37% という計算になる。

季節性インフルエンザの 0.1% 程度よりは
まだ数倍高いが、これまで言われていた
2% 程度よりはだいぶ小さい。

ドイツは、さらに、ロシュが開発した
抗体検査薬で 300万人の検査をして
その結果を出口戦略に活かすという。

さすが、リケジョのメルケル首相の国だ。
世界の中での評価も上がっている。

日本も早くやったほうが良いと思うのだが、
PCR 検査や抗原検査の話題が多くて、
抗体検査については、なんだか、
わざと話題にするのを避けている
ような感じもある。

PCR 検査や抗原検査では、
上気道にウイルスが繁殖している
人しか検知できない。

疫学的に、社会のどれくらいの人が
感染したのかを知るには、
抗体検査をある程度の規模で、
定期的に実施するしかない。

疫学的には常識だと思うのだが・・・

※報道ステーションで、ドイツでは
全国民に抗体検査をする、と言っていたが、
これは間違いだと思う。
ドイツの人口は 8,000万人を超えていて、
いくらなんでも全員は難しい。

こういうときに、全員調べなくても、
およその比率を知るための道具が統計だ。

選挙予測も、世論調査も、みんな
統計を使っているのだから、
こういう基本的なところを
間違えないで欲しい。

もちろん、免疫パスポート的な施策のために
最終的には全員にする(結核はそうだった)ことも
想定されてはいるのだろうが、当面は
そうではないと思われる。
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