対決-巨匠たちの日本美術を見た。
日本美術にちょっと興味がある、
という人は、ぜひ見たほうがいいです。
錚々たるメンバーの
マスターピースに近い作品が集められている、
オールスター戦のような展覧会だった。
どの作品も、味わい深く、
見ごたえがあり、感動的。
見終わったときには、
もうお腹いっぱい、
という状態になる。
そんな中でも、今回、個人的に
一番背筋がぞくぞくしたのは、
丸山応挙の保津川図屏風。
今回初めて見たのだが、
応挙の絶筆だとか。
川の水の流れを表現する線と色が、
ほんとうにもう何も言えなくなるほど
柔らかく優美だ。
流れの中には、鮎らしき魚も
泳いでいる。
暑い夏にぴったり。
およそ10分くらいは
その前に立っていたような気がする。
忘れられない一枚になった。
これだけでも十分に元は取れた気分。
ちなみに、対決の勝敗を個人的につけてみると:
運慶 vs 快慶 優雅さ、端正さで快慶
雪舟 vs 雪村 甲乙つけがたし
永徳 vs 等伯 柔らかさで等伯
長次郎 vs 光悦 茶碗はわからない
宗達 vs 光琳 多彩さで宗達
仁清 vs 乾山 優美さで仁清
円空 vs 木喰 素朴さで円空
木喰の自身像もよかった
大雅 vs 蕪村 味わい深さで蕪村
若冲 vs 粛白(草冠あり)奇怪さで粛白
応挙 vs 芦雪 実に甲乙つけがたいが、
優美さとまじめさで応挙
歌麿 vs 写楽 柔らかさで歌麿
鉄斎 vs 大観 富士山対決は鉄斎の勝ち
こうしてみると、自分が、
力強さ、無骨さよりも、優美さ、柔らかさ、
そして、ある種の素朴さ、を好む
というのことがよくわかる。
会場でアンケートして、
会期が終わった後で発表すれば
面白かったのに。
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