日々の寝言~Daily Nonsense~

COVID-19 ワクチンの抗体価の減少とワクチンの効果の関係

ファイザー社製の COVID-19 ワクチンを接種した後の
抗体価の変化を報告した
藤田医科大学のプレスリリース

接種後3か月で、血液中の抗体価が
約 1/4 に減少してしまう、ということで
大きく報道された。

ワクチンを接種すると、
疑似ウイルスが体内に入るので、
それに対して抗体が作られる。

これが本物のウイルスが体内に入ったときに、
いち早くそれを無力化することに役立つので、
抗体価が高ければ、感染予防効果が高い
と考えられている。

しかし、一度作られた抗体は
壊れてゆくだろうから、
少量のウイルスが体内に入るなどの
刺激がないと、抗体価が下がってしまうのは
ある程度やむを得ないのではないかと思われる。

特に、COVID-19 に対しては、
マスク着用や手洗い、うがいなど、
感染予防をしているので、
抗体価は下がりやすい環境と思われる。

一方、ワクチンの効果には、
抗体を産出させるだけでなく、
免疫細胞に抗原の記憶を持たせる
というものもあるはずだ。

それによって、本物のウイルスが来たときに、
接種前よりも素早く抗体を生産できるようになる。
そのため、感染は予防できなくても、
発症や重症化の予防にはなることが期待される。

このあたりのことは、たとえば
この Bloomberg の記事にも
少しだけ書かれている。

というわけで、素人考えだが、
抗体価が下がってしまうとしても、
免疫系に記憶が残っていれば、
重症化予防の効果はあると思われるのだが、
どうなのだろう?

結果として、1/4 になる、という部分だけが
クローズアップされて報道されてしまったが、
事実だけでなく、その意味するところについても、
もう少し丁寧に説明されていると良かったのでは
ないだろうか?
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