ラスト・エンペラーの
ベルトルッチ監督の作品。
ラスト・エンペラーとリトル・ブッダの
間に作られた。
映像(ヴィットリオ・ストラーロ)と音楽(坂本龍一)はとても美しく、
デブラ・ウィンガーの姿も含めて、
なにか感じさせるものはあるのだが、
とてもわかりにくい映画だ。
(受賞も、音楽賞と撮影賞が多い)
タルコフスキーの映画よりも
私にとってはわかりにくかった。
あまりにも省略が多い。
映像だけで語ろうとし過ぎ?
映画の背景の説明はほとんど無く、
登場人物(特に、主人公の夫婦)の行動は理解できず、
感情移入がしにくい。
宮崎駿もそんな感じだが、歳をとると、
説明するのが面倒になってくるのだろうか?
ストーリーの行きあたりばったり感も含めて、
まさに計画のない旅行のような映画で、
見るものをそうした旅行へと連れ込むのが
ひとつの狙いなのかもしれないが・・・
もうちょっと丁寧に作ってもらえれば、
私にとってけっこうツボにはまる映画になったような気がするので、
そこはちょっと残念だが、どういうふうにすればよかったのかはわからない。
監督にも、どう表現すればよいかわからなかったのではないか?
テーマは、単純に考えれば、西欧文化の抱える虚無と、
そこから回復するための異文化接触。
そして、それを通じて、自分たちは、知らない間に、
自分たちの文化(西欧文化)にいかに依存し、
守られているかを知る、ということなのだろうか??
シェルタリング・スカイは西欧文化であり、
その向こうの漆黒の闇は、砂漠の文化?
西欧とイスラムの異文化交流の不可能性、
といういまだに解けていない問題に
向き合った作品、ということにもなるのだが、
これはさすがにちょっと単純すぎるかなぁ・・・
原作を読んでみたいと思ったが、
日本語訳は絶版のようだ。
図書館で借りようか・・・
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