通訳案内士のブログ

ベジタリアン

ちょっと前に、愛用している英単語本に"fervent"という形容詞が出てきました。Collins Dictionaryによると
"A person who has or shows strong feelings about something, and is very sincere and enthusiastic about it."
とありました。



日本語だと「アツい」感じと「(一方的な)親近感」のような感覚を足した意味合いを感じます。「熱狂的」なんかが近い表現なのかなと思いました。



そしてこのferventを使った例文として下記の文章が載っていました。



"Sam was a fervent supporter of animal rights, so he never ate meat, wore leather or fur, or went to zoos."



「サムは肉を一切食べず、革製品や毛皮を嫌い、動物園にも行かなかったほどの"a fervent supporter of animal rights"だった」
過去形なのはサムは過去の人なのか、それとも主義を変えたのか?(個人的には後者の臭いがする)




↑象牙に豹柄!サムが見たら発狂しそうなshopを麻布十番で発見。



通訳案内士の仕事をしていると宗教上の理由ではないベジタリアン(ヴィーガン含む)の方や、動物愛護活動に熱心な方と接する機会がしょっちゅう出てきます。アメリカ人やオーストラリア人なんかの若い女性に多いですかね(ちょっと偏見入っているかもしれませんが)。



動物園に行かないほどの"a supporter of animal rights"という人には出会ったことはありませんが、イルクジ(イルカやクジラ)好きな人と話していた時に「イルカショーの闇深さ」についての自説を聞かされたことがありました(半分私が捕鯨国である日本人を代表して説教された感じでした)。



また「馬命」のアメリカ人女性と出会ったことをとてもよく覚えています。基本的にアメリカ人は馬好きです。アメリカのおもちゃ屋にはたくさんの種類の馬やポニーのお人形が並んでいます。アメリカでは馬は犬や猫と同列の存在みたいです(彼らにとって日本の「馬刺し」なんてとんでもない食べ物なんでしょうね)。



そのアメリカ人の女性にとっても馬は幼い頃からとても身近な存在だったそうで現在(出会った当時)も何頭も馬を飼っていると言っていました。東京でどこか馬と触れられる所を教えて欲しいと聞かれた時、私は浅はかにも東京競馬場はどう?と答えてしまい、思いっきり
“Are you serious?😴”
みたいな顔をされました。



参考までにGoogleで
"are you serious? facial expression"
で検索すると出てくる画像その1↓



その2




その後、馬をこよなく愛する人というのは馬に鞭を入れる競馬は受け入れられないのだと、力説されました(その後反省し、明治神宮裏手、参宮橋駅近くにある「東京乗馬倶楽部」を紹介しました)。



ところで通訳案内士としてやっていく上では、ベジタリアン、ヴィーガン、動物愛護・利権活動に熱心な考えなどはグローバル的(欧米的→=世界)に見て結構主流になりつつあると理解していた方が良いと、私は考えます。欧米の社会的地位の高い人やセレブなど影響力が強い人々にそういう人達が多いというのもあります。



ちょっと逸れますが、日本のトヨタが世界初のハイブリッド量産車、プリウスを世に出したとき、ハリウッドセレブ達がこぞってプリウスに乗っていることをアピールしていたのを覚えています。「俺(ワタシ)は環境問題に関心があり、率先して取り組んでいるだぞ!」という姿勢はとても好印象を持って受け入れられたはずです。そしてプリウスの登場から25年近く経った今、ポルシェやフェラーリですらハイブリッド車を販売するという(車)社会になりました。



日本ではベジタリアンやヴィーガンが根付くことは難しいと思います。しかしある一定の層の間では(しかも若い人たちに影響力を持つ層)確実に増えていっていると思います。そしてpandemicが明けた後に日本を訪れる外国人旅行者にはなお更にそうした人が多くなっているはずです。



通訳案内士として、ベジタリアン、ヴィーガン対応はアレルギーや宗教上、地域上の理由による食事制限と同等に捉えなければいけません。そしてそうしたお客様に対応する以上、確実かつ誠実にやらないと大きな問題(クレーム)に発展することを理解することがとても重要です。



ところで世界中のヴィーガン達が今一番行ってみたいというレストランが近所の自由が丘にあるそうです。その名も「菜道」
話のネタに是非行ってみたいですね。



コメント一覧

guideinterpreter
けいこさん、こんばんは!

いや〜、アメリカでも競馬は日本以上に盛んですし、大半のアメリカ人は気にしないはずですよ(90年代後半に訪れたロス郊外の競馬場で丁度、福島から招待された相馬馬追いの騎馬武者軍団総勢50騎位が登場して場内が大盛り上がりになった良い思い出があります)。一方で馬好きの彼女のように馬に限らず動物愛に溢れた人たちの声が大きいのも事実です。

捕鯨問題は通訳ガイドがイルカやクジラを愛し捕鯨に反対する欧米人に対して食文化を盾に自説を説くのは危険だと感じていました。それくらいお互い感情的な意見に発展する問題だと思います。私は全く無知なので和歌山のイルカ漁もそうですが、日本の捕鯨、鯨肉の文化、歴史を一度詳しく勉強したいと思っています。

ばんえい競馬の記事楽しみにしています!おやすみさない
けいこ
こんにちは!
今書いている道東旅~(ばんえい競馬)に行ったことを 後々 載せるのですが、、これは馬好きアメリカ人たちには絶対抗議 起きそうです。

捕鯨のことはオーストラリアに逆抗議したいけど。

いつもありがとうございます。
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