◆プロローグ。。◆
夏の大イベント、お盆が終わった。
ワタシにしては上出来なお盆の過ごし方が出来た。
それは
4年前に聞いたある言葉を鮮明に思い出したからだ。
新鮮というより気づかされる言葉で…
気障というより浪漫のある言葉。。
女として生を受けた者にとって、
美しい言葉で女を語るキューバ人に驚かされた。
日本人男性でそんな言葉を言う人はまずいないだろう。
キューバの男たちにとっては、
女は美しい花であり
女はいい匂いがし
女は優しい
半年間、ワタシが先生と仰いだキューバ人は、
生徒たちに事あるごとに言った。
『もっと心から音楽をたのしんで聴いてクダサイ。。
そうすれば、もっとダンスがうつくしくなりマス
バラのようになってクダサイ』
先生は女の人はバラだといつも言った。
本気でそう言い放つ先生に、
この人は特殊だと思っていた。
あれから4年、
あの言葉がキューバ人の根っこであり言霊だと分かった。
1999年の映画「ブエナ・ビスタ・ソシアル・クラブ」の
歌に、
老いたミュージシャン達の言葉に、、
胸に響いた…
◆映画『ブエナ・ビスタ・ソシアル・クラブ』永久の言霊。。◆
知り合いのサルサラバー達はずい分前に観ていて、
いい映画だった。。としか言わない。
今はDVDも出回り、自宅でも往年の映画は簡単に観れるはず。
だが、大きなスクリーンで大音量で観て聴いてみたかった。
そんな思いがようやく叶った。
☆イビラヒム・フェレール(帯表紙の左)ボーカル
初っ端からこの曲「Silencio(沈黙)」←どうぞ♪
キューバのナッキン・コールと云われるイビラヒム
&
☆キューバの歌姫オマーラ(帯表紙の中央)
深い哀愁の歌、、珠玉の歌です
是非、是非、聴いてね
「Silencio」
生きることの苦しさで
魂が哀しく 痛く 苦しい
人生が味わわせるこの傷みと哀しさを
庭の花たちには隠しておきたい
カサブランカや オミナエシ バラ 水仙
この花たちが 私の哀しさや痛みを知ったら
みんな枯れて死んでしまうから
イブラヒムの不遇の時代が長かったのだろう。
ブエナ・ビスタ・ソシアル・クラブで陽の目を見るまで、
絶望と諦めが心を占めていた。
この「Silencio」はイブラヒムが作ったのだろうか。。
花たちには隠しておきたい。。(涙)
映画の中で
「歌なんて何ら得るものがないと思い始めていた。
今は変わった。
こんなに美しいNYに来れた!
言葉さえ覚えれば、住むことも出来る。
家族をNYを見せたいよ」
☆コンバイ・セグンド(帯表紙の右)ボーカル
コンバイは当時90歳
ぶっ太い葉巻を咥え、スタイリッシュな出で立ち。
顔はシミだらけなのに、いい意味でオスの匂いがプンプンする。
彼には子供が5人いるが、
只今6人目を作るつもりだと云う。
彼の生きる源は
女と
酒と
音楽。。。。
不思議だった。
なんでキューバ人は無責任に子供を作るのか…
結婚にこだわらず、縛られないのか・・
仕事が生きがいだなんて聞いたことないし。。
お金は天下の回りものだし、、
キューバの人にとって約束はたいして重要ではない、、
しかも今だ、キューバは貧しい人が多いという。
だが教育も医療も食糧もタダ。
全て国が面倒をみてくれる。
キューバで生きる者は全てが平等な扱い。
今年の4月からアメリカとの国交回復と同時に、
キューバの経済は大きく変わると予想された。
だがキューバ人には不思議な魂がある。
革命を遂げたチェ・ゲバラは永遠の英雄としてリスペクトされ、
フィデル・カストロを讃える。
この魂が根底にあるキューバには資本主義の論理が通じるのだろうか?
映画を観た後、一人でテラスで生ビールを飲んだ。
かつての先生の言葉が蘇った。
そして親友がキューバにハマった。
キューバは街はボロボロで汚い、、
物資も豊かではないが、あの空気感がたまらなくイイという。
日本で暮らす私達にはない平等という言葉。
人を愛することを死ぬまで続けるとしたら?
酔っ払った脳みそは、そんな言葉でグルグルになった。
ただ一つ、女の人はバラのようにいなさい。。
その言葉だけは死ぬまで持ち続けたいと思った。
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