日曜の午後のつまらないテレビに見切りをつけ、
TBSラジオ「爆笑問題の日曜サンデー」を点けた。
聞き覚えのある声は大橋巨泉さん。
御年80歳になると聞いてびっくりした。
声も大きく聴き取り易く、尚且つ話しが上手い!
テレビ業界を盛り上げ創ってきた大物タレントだが、
この人は目で観て存在価値がある人だと思っていた。
ワタシの先入観はこの話しでガラッと変わった。
爆笑の大田さんや田中さんも思わず聴き入ってしまうほど。
巨泉さんの話しは真摯で人の身体は生きるために
全てが与えられていて、特に味覚は生きる活力だと言い切った。
◆人生のクイズダービー。。。。◆
爆笑の二人を相手に、去年11月21日手術から闘病生活4カ月間の話し。
放送中にも拘わらず、大好物の甘い餅を頬張りながら話す巨泉さん。
病気が病気だっただけに大田さんに
「巨泉さん、ここで餅を誤飲して死なないでくださいよww」
そんな風に言うくらいもぐもぐパクパク食べながら話し出した。
巨泉さんはこれまでの人生十回も身体にメスを入れた。
そしてその都度「生きてやろう!」となり、
一度たりとも「死んだ方がマシ…」と考えたことがなかった。
今回の中咽頭がんはステージ4でリンパ節など7か所に転移。
この状態では普通助からない。
巨泉さんの癌は細菌性だったため、放射線治療で治すことが可能。
手術で転移した部分と切除し、病巣の咽頭部は放射線治療35回。
晴れて癌治療は終わり、自宅でのリハビリの二週間が悪夢の始まりとなった。
放射線治療で味覚が全てがなくなり、食べることが全く出来なくなった。
水も飲むことが苦痛で、奥さまのスープを流し込むだけ。
直接喉を通さずに胃に送る食事を摂ることも出来るが、
医師からは「食べ物は口から摂る事が身体の回復を良くする」
と言われスープのみの生活。
たった2週間で骨と皮になり、燃やすエネルギーのない身体は不眠に。
寒くて寒くて一睡も出来ない状態になり、
クレヨンしんちゃんの悪魔に襲われる幻覚まで見るように。
この時人生初めて「死んだほうがマシ!」と思ったと。。
奥さまの喝が「私のスープだけ食べて死なないで!
アナタを殺した殺人者にしないで!」
この言葉で意を決し、味がしなくても無理矢理食べ始めた。
すると徐々に塩っぱ味が分り始め、苦い、すっぱ味と戻ってきた。
だが甘みだけは戻らず、、
ミネラルウォーターはナトリウムが苦くて全く飲めない。
牛乳もただただ苦い飲みもの。
この時初めて塩・苦味・酸味に全て甘みが入っていて美味さがある。
そんな事に気づいて、ある決断を決行した。。
あり得ないことをし、奇跡が起きた。
◆起死回生のニュージーランド。。◆
2月日本は大寒波に見舞われ大雪。
彼は不眠と幻覚と味覚障害、激やせで歩くこともままならない状態。
自分の家があるニュージーランドに行くことを医師に告げた。
医師の無理でしょ…的な
「行ってみれるもんなら、行ってみれば」
この言葉に彼は
「よし!なら行ってやる!」と車椅子で行ってしまった…
それが奇跡を起こしたと語る。
ニュージーランドは暖かく、大好きなタイ料理を食べワインを飲んだ。
とにかく好きなことをするだけの日々。
いい匂いに釣られ食べて撃沈、、だか徐々に体重が戻ってきた。
すると甘みが感じられるように。。
この短期間に食べ物の味が全て戻った。
巨泉さんの知り合いで四年前に中喉頭がんで手術した。
明らかに違う結果で、
四年間未だに味覚がも戻らないと言う。
「オレはかみさんのあの一言に感謝だよ。
日本の若い子はあんな細いのにダイットするだろ。。
バカだよ 若くたって食べないと身体はダメになるんだ」
**gumrieさんの一言**
巨泉さんの話しはこの何倍もあったの。
医学の事、周りの人の助けなど、淀まず適切な言葉でね。
ラジオは伝えたい事を的確に言う能力がないと、空白の何秒が出来る。
この天才が久米宏さんだけだと思ってた。
大橋巨泉というTVの申し子も、伝える力は天才だと思う。
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