花洛転合咄

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志明院

2019年01月07日 | 徘徊の寫眞


賀茂の源、桟敷の麓。
霊気漲る古刹有り。
浄域に猶精霊居まし、
行く者の気魂を澡濯す。
院主四つ半護摩を焚き、
不動に伝う世人の願。

台風21号の禍に遭い、境内の古木が枯れているのを見るのは悲しいが、澄みきった大気中に身を置くと心身が洗われていくのを強く感じる。
遥か以前に、今は通行止めになっている行場に入ったことがある。道はなかなかに危うく、出てくるまでに随分と時間がかかった。
司馬遼太郎は『街道をゆく・洛北諸道』や他の随筆(何であったか分からんようになってしまった)の中で、ここでおこる怪異について記しているが、その言に頼らず、己の身で感じると良い。今少し清浄な存在で満たされているように思える。