雨やわとおなごしの声秋の路羅休淀屋小路が無くなる。豪家が面していた道である。裏は土佐堀の浜。何年か前までは、洋服屋などが軒を連ねていたが、いつの間ににかビルのはざまになっていた。今、この道が消えることには何の感慨もない人が大方であろう。ただ消え去るまでは往時の賑やかな声が、まだ残っているような気がするのである。 . . . 本文を読む
電車の改札を出たところに「よつばや」あり。ピロシキ、串カツ、明石焼き、そしておでん🍢。この嬉しさに歩く前に飲んでしまう。かつてたねの発酵にチャイコフスキーを聞かせるということで知られしも、今はこれは喧伝せず。地表に出れば、馴染みの商店街。生きた通りなれば店の盛衰もあり。最近の話題は落語である。新開地秋も新たに寄席太鼓羅休 . . . 本文を読む
隠れ里に入らむとすれどすべなきに木部の橋はさはに行き来す柳田国男が、何かで書いていたが、池田市の木部(きのべ)には隠れ里の伝承があったそうである。余野川の淵に椀貸しの言い伝えなどがあったのかも知れぬ。絹延橋が木部橋を雅に言い換えたものであることは確かで、多分に呉江社門人に依るものであろう。 . . . 本文を読む