大脳山脈

大脳あるところ山脈あり

三十一切片 またもや

2020-10-04 | 混線頭
赤い耳迷子の耳が囁いた私のしおりを返してください
充電の切れた笑顔が胸にいて空の終わりを呪っています
夜に文字を燃やして花火の涙して名前も忘れた物語もない
暗い朝小さな文字の群がる日知らない街に生まれてしまった
河童とか天狗に踏まれて息を吐く胡麻でもいかが冬は悲しい
その角にわたしの好きな人の住むお家が建っていたのです




脳の11切片の崩壊

2020-10-03 | 混線頭
迷子はしおりをなくした
電池の切れたゼンマイ
本は読むべき燃やすべき?
番茶にも一分の珈琲
新聞は字が多すぎて凶
便利は馬鹿を産む
馬鹿は便利を産まない
便利の明日は絶滅の朝
同じ本は同じではない断固



脳の三十一切片

2020-10-02 | 混線頭
人類の半分に見られ鬱になる満月は眠れエッシャーの家

町中のピアノはいつもあの曲を弾く指は誰の指かを忘れて

黄色の矢喉に潜り込む上を見る君の仕業だこぼれるミルク

図書館にたどり着く道帰る道本が飲むのは一文字の空

牛の背にいくつ書いたか丸の文字 泣いているよな聞こえぬよな

学校はとうに壊れて夢の中下駄箱は暗く廊下は長く

あの曲は忘れてしまいましたからごめんなさいと伝えてください

日の出まえ月があんなに大きくて鳥の驚いて猫は知らん顔