若いころなら数時間で読んで終うのだが・・・ゆっくりと読む方がいろいろと考えながら読めるので。
読書の質から言うと今の方が勝っている。
本の題名は「蜩の記」・・・葉室麟、直木賞受賞作。
氏の描く登場人物には優しさがある。
戸田秋谷には、とくに男の優しさを描き出していて読んでいてずっとひきこまれてしまう。
優しさというが・・・己を律する厳しさ、また秩序をいたずらに乱さない、そこに生活しているものを大切にする心。
自らが置かれた境遇にも決して屈することもなく、日々の為すべきことを淡々としかも大切に為している。
その秋谷の心の底辺には愛がある。
作者は西南学院大学卒と知れば、秋谷の人への(百姓など)分け隔てない姿をキリストの教えとも感じたりするのは私の一人合点だが・・・
まだ半分ほどでページを閉じたが・・・爽やかな読後感がある。
物語の展開と秋谷がどのように描かれていくのか楽しみだ。
秋谷のような男になりたいものだ。
最近は父の生きざまはとよく考える、そのことと小説がオーバーラップする。
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