一句鑑賞

葛湯と山茶花を

葛湯
2010-12-04 23:23:52 | 日記
先日、秋月を歩いた。もう黄葉もほぼ散り終えた様子です。
観光客も少なくのんびりと散策できました。
老舗の葛舗があります・・・母への土産に葛湯を少し買いました。
本葛ですからちょっぴりお高いです。体が温まりますね。

横顔はさびし葛湯を吹けばなほ      大石悦子

恋の句の一つとてなき葛湯かな      岩田由美

匙あとへゆっくりもどる葛湯かな     仲 寒蝉


さ食べようと葛湯を吹いています・・・ちょっと寂しげに食べているのです。
なにがあって寂しいのか、それは横顔の・・器を見つめる目元とときに不服気に尖らす口元にあるのでしょうが、私にも分かりません。

葛湯をスプーンで少しずつ食べるのは、ちょっとした贅沢。
恋の句を作れもしない自分が葛湯を食べている、そのギャップを言っているのでしょうか。

以上は女性の句です。
仲寒蝉は男性だと思います・・・知りませんのです、ご容赦。
観察の句ですね・・・一匙食べて器の中の葛湯を見ています。
トロリとした葛が掬われた跡へ戻っているのですね。

どの句も葛湯を見つめながら、見つめている人を詠んだ句です。
それほど温もりを感じさせる葛湯なのです。


今日は今年最後の秋月を歩いてきた



桜の・・・冬木の芽



黄落・・・あいにくの寒波だったが小一時間ほど歩いた。


それともう一つ・・・

山茶花
2010-12-05 22:10:04 | 日記

わが家の白山茶花が咲いた。紅のほうはまだ咲かない。
私は花が苦手であまり詠まなかった。
俳句を始めてからは少しは知るようになったけど。
山茶花は・・・歌で知っていた・・笑

山茶花や金箔しづむ輪島塗      水原秋桜子

冬色の中に紅色の花を咲かせている山茶花は、漆に沈む金箔のようだといっているのでしょうか・・・とくに花の中心にある花粉の色は金を思い浮かべます。
他にも例句がありますが・・・

再会の白山茶花の山の駅       大坪Y子

私が添削指導していた人の句です。
再会の二人はどんな状況だったのでしょうか、それは分かりませんね。
でもいろいろと想像させる句です。
白の山茶花は清楚に見えて、その清楚さの裏には隠れた情熱を感じますね。
わざわざ山の駅で会うのですから、密やかさを感じます。
名詞の他は「の」だけですね(笑)

5年前の記事には白山茶花の画像を載せたのですが・・・

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一句鑑賞
懐かしいですね、子供の頃は片栗粉でしたね。
卵酒も思い出しましたよ。

koh
葛湯をたべる時

私なんか、早く熱いお湯で溶かないとダマが出来る~とか、冷めないうちに美味しいうちに早く食べよう、アチチッなんて、がさつで食い意地が張ってるばかりです
葛湯、子供の頃から好きでした♪
高価な葛粉ばかり使える訳ではなかったので、母が片栗粉に少しのお砂糖を入れて溶いてくれ、風邪ひきの私に食べさせてくれたこともありました。
これも美味しかったです♪
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