一句鑑賞

うしろ姿のしぐれて・・・

この時期少しの晴れ間が嬉しい。
晴れてると思ったいたらさっと一降りしたりもする時期でもある。
いわゆる、時雨。

今は由布市の湯平温泉が好きだ、ここ数年訪れていないのが残念だ。
温泉街は石畳の坂が入り口から続く。
かなり急なのだが歩くには困るほどではない。
共同湯が3か所程あり、入浴料というほどの金額ではなかったな・・・
その石畳を登り始めて最初の共同湯が右手にある。
私の行く先はその湯の右手の狭い通路を行けば、花合野川に出る。
人一人が通れる橋が架けてあり、狭くて急な流れを渡るとすぐ右手上に小さな建物がある。
地元の有志が「しぐれ館」と名付けて、種田山頭火の句や訪れた人の句や記念のサイン帳らしきものを置いてある。
入り口の傍には種田山頭火の「行乞記」から抜粋された文章が金属板に掘られている。

数日滞在した山頭火は・・・うしろすがたのしぐれて行くか・・・。
だったかな?
その句を残したと言われている。
行乞記の内容が、またなんとも人の情を素直に受け止める山頭火の心根が現れていて忘れられない。
また訪れたい、私の大切な場所だ。
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