お久しぶりです。Y.Cです。 みなさま。暑い中いかがお過ごしでしょうか?
今回は本ではなく、最近行って心に残った講演会について書きます。
7月16日に飯田橋駅の東京ボランティア・市民活動センターで、在日朝鮮人人権協会、第3回 西野瑠美子さん (VAWW RAC共同代表)「朝鮮人「慰安婦」はどんな被害を受けたのか?―日本軍「慰安婦」制度と朝鮮女性―」へ参加してきました。西野留美子さんの講演は一度聞きたかったので、とても勉強になりました。
前半は「慰安婦が軍に暴行、脅迫を受けて連れてこられた証拠はない」(橋下徹大阪市長2013.8.21
毎日新聞)、「慰安婦は売春婦の問題」(西川京子議員:衆議院予算委員会2013.4.10)、「慰安婦制度は合法だった」(稲田朋美行政改革担当大臣:日本経済新聞2013.5.24)など、今の政治家や閣僚たちが発信する強制連行の否定をする発言に対し、当事の日本の刑法や国際醜業条約を当てはめ、その問題点について語られました。
後半は平安南道出身で1939年の南京にある慰安所「キンスイ楼」、ビルマのラシオ、最前線である雲南省の日本軍拉孟守備隊の陣地へと連れて行かれた経験のある朴永心氏(パクヨンシム)さんとの出会いと交流を通し、朝鮮人「慰安婦」たちのケースについて説明されました。
その中で僕が特に印象的だったのは、後半の説明で慰安所調査のため、当事者である朴さんと南京の慰安所として使われていた建物である「キンスイ楼」を訪れた際、朴さんが、屋根裏部屋を指さし、そこが拷問部屋になっていたということを思い出し、「連れてこられた当初は抵抗すると裸で食事が与えられなかった」と話していた部分でした。慰安所調査を行う中で、当事日本兵から受けた暴力によって出来た傷跡はもちろん、日本兵に追いかけられた状況を思い出し、突然フラッシュバックを起こすなどといった状況から精神的にも大きな傷を残し、苦しみ続けていたのだなと改めて感じました。その一方で拉孟陣地を訪れた際、当事日本軍の馬小屋の世話をし、朴さんたちと面識のあった李正早さんとの再会などを通して少しずつですが自分自身を取り戻し、西野さんと出会った当初よりも前向きになっていったという話はとても考えさせられるものでした。
戦後直後に米軍が撮影した朴さんらを含め、「慰安婦」とされた女性たちの写真、昆明捕虜収容所で記録された朴さんの尋問書、当事拉孟にいた日本兵が戦後に出した回顧録の中で朴さんたちのことが書いてある部分などを見せてもらい、とても興味深かったです。正直、時間がなく、もう少しじっくり見て聞きたかったです。西野さんの著作については勉強のため、『従軍慰安婦のはなし』(明石書店1993年)を読ませていただきましたが、実際に話を聞いてみると全然違うなと感じました。当事者一人一人と向き合い、耳を傾けることの大切さを改めて認識した講演会でした。 Y.C
今回は本ではなく、最近行って心に残った講演会について書きます。
7月16日に飯田橋駅の東京ボランティア・市民活動センターで、在日朝鮮人人権協会、第3回 西野瑠美子さん (VAWW RAC共同代表)「朝鮮人「慰安婦」はどんな被害を受けたのか?―日本軍「慰安婦」制度と朝鮮女性―」へ参加してきました。西野留美子さんの講演は一度聞きたかったので、とても勉強になりました。
前半は「慰安婦が軍に暴行、脅迫を受けて連れてこられた証拠はない」(橋下徹大阪市長2013.8.21
毎日新聞)、「慰安婦は売春婦の問題」(西川京子議員:衆議院予算委員会2013.4.10)、「慰安婦制度は合法だった」(稲田朋美行政改革担当大臣:日本経済新聞2013.5.24)など、今の政治家や閣僚たちが発信する強制連行の否定をする発言に対し、当事の日本の刑法や国際醜業条約を当てはめ、その問題点について語られました。
後半は平安南道出身で1939年の南京にある慰安所「キンスイ楼」、ビルマのラシオ、最前線である雲南省の日本軍拉孟守備隊の陣地へと連れて行かれた経験のある朴永心氏(パクヨンシム)さんとの出会いと交流を通し、朝鮮人「慰安婦」たちのケースについて説明されました。
その中で僕が特に印象的だったのは、後半の説明で慰安所調査のため、当事者である朴さんと南京の慰安所として使われていた建物である「キンスイ楼」を訪れた際、朴さんが、屋根裏部屋を指さし、そこが拷問部屋になっていたということを思い出し、「連れてこられた当初は抵抗すると裸で食事が与えられなかった」と話していた部分でした。慰安所調査を行う中で、当事日本兵から受けた暴力によって出来た傷跡はもちろん、日本兵に追いかけられた状況を思い出し、突然フラッシュバックを起こすなどといった状況から精神的にも大きな傷を残し、苦しみ続けていたのだなと改めて感じました。その一方で拉孟陣地を訪れた際、当事日本軍の馬小屋の世話をし、朴さんたちと面識のあった李正早さんとの再会などを通して少しずつですが自分自身を取り戻し、西野さんと出会った当初よりも前向きになっていったという話はとても考えさせられるものでした。
戦後直後に米軍が撮影した朴さんらを含め、「慰安婦」とされた女性たちの写真、昆明捕虜収容所で記録された朴さんの尋問書、当事拉孟にいた日本兵が戦後に出した回顧録の中で朴さんたちのことが書いてある部分などを見せてもらい、とても興味深かったです。正直、時間がなく、もう少しじっくり見て聞きたかったです。西野さんの著作については勉強のため、『従軍慰安婦のはなし』(明石書店1993年)を読ませていただきましたが、実際に話を聞いてみると全然違うなと感じました。当事者一人一人と向き合い、耳を傾けることの大切さを改めて認識した講演会でした。 Y.C