4月17日、日本外国特派員協会にて、「日本の戦争責任資料センター」主催の記者会見が催され、慰安婦研究の現状報告が行われました。会場に行ってきましたので、遅ればせながら報告させていただきます。
会場では海外のみならず日本の記者がひしめきあい、壇上にカメラを向けていました。興味深いのは、いわゆる報道関係のカメラマンのもつ、いかついカメラ以外に、手のひらサイズのデジタルカメラを掲げる人が相当数いたこと。今回の記者会見は、日本の記者のみならず、一般の人も予約さえすれば入ることができるのです。主催者の意思を感じます。(だから筆者も入れたわけです)
カメラの先に座るのは、
・吉見義明(中央大学教授、日本の戦争責任資料センター共同代表)
・林博史(関東学院大学教授、同センター研究事務局長)
・西野瑠美子(女たちの戦争と平和資料館館長、同センター幹事)
各人の発言の一部を取り上げますと、
【吉見義明氏】
■安倍首相は「狭義の強制性は無かった」としているが、狭義の強制性もあった。
例えば
①中国山西省のケース
②フィリピン女性らの証言
③オランダ政府の調査書(1994年作成)
などがそれを示している。
■河野談話にも間違いがないわけではない。
河野談話では、「誰が」女性を傷つけたのかが言われていない。「日本軍が」
とすべき。
■日本政府は、「日本政府が」やらせたということを認め、
日本政府に法的な責任があるということを明言してほしい。
それが閣議決定をともなったものであれば、なお良い。
【林博史氏】
■靖国神社には、慰安所経営所の元所長(戦犯裁判において
有罪判決が下されている)も合祀されている。
■日本が慰安婦の強制をされていたことは、東京裁判の時点で
事実として証明されている。
サンフランシスコ平和条約で東京裁判を受け入れているのなら、
日本政府はその強制性を認めなければならない。
【西野瑠美子】
■安倍首相は、朝鮮半島の被害者のみしか扱っていないが、
アジア各地に慰安所はあった。(慰安所マップが配布された)
※慰安所マップは、日本政府の調査資料、林氏・吉見氏が発見した資料、
国立国会図書館に所蔵されている戦記、証言などをもとに作られた。
■安倍首相は、被害者の証言は無いとしているが、では、河野談話での
謝罪は誰に向かって行われたというのか。矛盾している。
■安倍首相は、証拠が無いとしているが、日本の裁判所は事実として認めている。
■今の日本における「慰安婦」を巡る議論は、被害者を置き去りにしている
そのことを日本政府は認識してほしい。
等々…
最後、質疑応答において「なぜ、このタイミングで発表を行ったのか?」
という質問に対し、林氏は
「(私は)90年代からセンターで慰安婦に関する調査研究をしてきた。
性奴隷が存在したということが確定的になったにもかかわらず、
日本政府が公然と否定したので、今日、発表した。」
「日本のメディアがこれ(日本政府の姿勢)を批判しないことに怒りを覚えた」
と話した。
果たして、日本のメディアはこの記者会見の内容を報道するのでしょうか??
気になるところです。
見かけた方がいましたら、教えてください。
以上、記者会見の報告です。
私事ですが、初めて行った記者会見。
メディアリテラシーの重要性を感じる昨今です。
皆さん、補足などあればよろしくお願いします。
タカダでした。
会場では海外のみならず日本の記者がひしめきあい、壇上にカメラを向けていました。興味深いのは、いわゆる報道関係のカメラマンのもつ、いかついカメラ以外に、手のひらサイズのデジタルカメラを掲げる人が相当数いたこと。今回の記者会見は、日本の記者のみならず、一般の人も予約さえすれば入ることができるのです。主催者の意思を感じます。(だから筆者も入れたわけです)
カメラの先に座るのは、
・吉見義明(中央大学教授、日本の戦争責任資料センター共同代表)
・林博史(関東学院大学教授、同センター研究事務局長)
・西野瑠美子(女たちの戦争と平和資料館館長、同センター幹事)
各人の発言の一部を取り上げますと、
【吉見義明氏】
■安倍首相は「狭義の強制性は無かった」としているが、狭義の強制性もあった。
例えば
①中国山西省のケース
②フィリピン女性らの証言
③オランダ政府の調査書(1994年作成)
などがそれを示している。
■河野談話にも間違いがないわけではない。
河野談話では、「誰が」女性を傷つけたのかが言われていない。「日本軍が」
とすべき。
■日本政府は、「日本政府が」やらせたということを認め、
日本政府に法的な責任があるということを明言してほしい。
それが閣議決定をともなったものであれば、なお良い。
【林博史氏】
■靖国神社には、慰安所経営所の元所長(戦犯裁判において
有罪判決が下されている)も合祀されている。
■日本が慰安婦の強制をされていたことは、東京裁判の時点で
事実として証明されている。
サンフランシスコ平和条約で東京裁判を受け入れているのなら、
日本政府はその強制性を認めなければならない。
【西野瑠美子】
■安倍首相は、朝鮮半島の被害者のみしか扱っていないが、
アジア各地に慰安所はあった。(慰安所マップが配布された)
※慰安所マップは、日本政府の調査資料、林氏・吉見氏が発見した資料、
国立国会図書館に所蔵されている戦記、証言などをもとに作られた。
■安倍首相は、被害者の証言は無いとしているが、では、河野談話での
謝罪は誰に向かって行われたというのか。矛盾している。
■安倍首相は、証拠が無いとしているが、日本の裁判所は事実として認めている。
■今の日本における「慰安婦」を巡る議論は、被害者を置き去りにしている
そのことを日本政府は認識してほしい。
等々…
最後、質疑応答において「なぜ、このタイミングで発表を行ったのか?」
という質問に対し、林氏は
「(私は)90年代からセンターで慰安婦に関する調査研究をしてきた。
性奴隷が存在したということが確定的になったにもかかわらず、
日本政府が公然と否定したので、今日、発表した。」
「日本のメディアがこれ(日本政府の姿勢)を批判しないことに怒りを覚えた」
と話した。
果たして、日本のメディアはこの記者会見の内容を報道するのでしょうか??
気になるところです。
見かけた方がいましたら、教えてください。
以上、記者会見の報告です。
私事ですが、初めて行った記者会見。
メディアリテラシーの重要性を感じる昨今です。
皆さん、補足などあればよろしくお願いします。
タカダでした。
記者会見の模様が非常によくわかりました。
ありがとうございます。
当日行われた、外国人特派員協会のウェブサイトには載っています。
http://www.fccj.or.jp/node/2137
また、以下はアサヒ.com
◆慰安婦強制示す資料、教授が概要公表
http://www.asahi.com/national/update/0418/TKY200704180048.html
ご参考までに。
にしても、少ないですね、報道。。
他にも見つけたら、どなたか教えてください。
私も当日の吉見さんの発言のみですが、戦後責任ドットコムのブログにアップしておきました。
http://d.hatena.ne.jp/dotcom-sengo/searchdiary?word=%2a%5b%a5%ec%a5%dd%a1%bc%a5%c8%5d
よかったらご覧ください。