今月上旬に岩国で米兵が日本人女性に性暴力を行った。それについて広島県知事が「朝の3時ごろまで盛り場でうろうろしている未成年もどうかと思う」と発言しているという。(産経新聞。末尾に記事引用)
ネットで検索してみると、米兵への批判も少なくないが、知事の発言に同調する声があまりに多い。
けれどもこの発言は、性暴力の原因を被害女性に求め、加害者側の男性を免責させる。その点、性差別の本質を突いた発言だと思う。
なぜなら、女性がいつどこでどのような振る舞いをして過ごそうが、性暴力を働いて良いはずないからだ。レイプした男が悪いに決まってる。
報道によると知事はその発言に続いて「が、米兵による暴行事件が起きた。誠に遺憾で強く抗議したい」とは言っている。けれども、米兵に抗議することと、妄言のような「女性にも非がある」という性差別は、知事の中で矛盾無く両立している。そして日本社会ではこのような考え方が、まだまだ多数を占めている。
「女性にも非がある」という性差別が、被害者を日常的に傷つけ、被害者が犯罪を告発することや被害回復を著しく妨げていることは論を待たない。知事は発言を撤回し謝罪すべきだろう。
それにしても、米軍による性暴力が絶えない。報道されるのは氷山の一角だろうし。軍隊と性暴力の根深い関係を改めて思う。
以下は、サンケイの記事。
(梁)
「盛り場うろつくのどうか」 米兵集団暴行で広島県知事
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20071021-00000923-san-soci
10月21日20時16分配信 産経新聞
山口県岩国市の米海兵隊岩国基地所属の海兵隊員4人が広島市内で10代後半の日本人女性に集団で乱暴したとされる事件を受けて、広島県の藤田雄山知事が「盛り場でうろうろしている未成年もどうかと思う」などと発言していたことが21日、分かった。
県によると、藤田知事は20日に広島市内で開かれた「日本女性会議2007ひろしま」でのあいさつで、「朝の3時ごろまで盛り場でうろうろしている未成年もどうかと思うが、米兵による暴行事件が起きた。誠に遺憾で強く抗議したい」と述べた。
藤田知事は「本意は犯罪に遭わないためのリスク管理について、一般論として言及しようとした。事件が事実であれば、その原因は当然加害者側にある」と説明している。
ネットで検索してみると、米兵への批判も少なくないが、知事の発言に同調する声があまりに多い。
けれどもこの発言は、性暴力の原因を被害女性に求め、加害者側の男性を免責させる。その点、性差別の本質を突いた発言だと思う。
なぜなら、女性がいつどこでどのような振る舞いをして過ごそうが、性暴力を働いて良いはずないからだ。レイプした男が悪いに決まってる。
報道によると知事はその発言に続いて「が、米兵による暴行事件が起きた。誠に遺憾で強く抗議したい」とは言っている。けれども、米兵に抗議することと、妄言のような「女性にも非がある」という性差別は、知事の中で矛盾無く両立している。そして日本社会ではこのような考え方が、まだまだ多数を占めている。
「女性にも非がある」という性差別が、被害者を日常的に傷つけ、被害者が犯罪を告発することや被害回復を著しく妨げていることは論を待たない。知事は発言を撤回し謝罪すべきだろう。
それにしても、米軍による性暴力が絶えない。報道されるのは氷山の一角だろうし。軍隊と性暴力の根深い関係を改めて思う。
以下は、サンケイの記事。
(梁)
「盛り場うろつくのどうか」 米兵集団暴行で広島県知事
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20071021-00000923-san-soci
10月21日20時16分配信 産経新聞
山口県岩国市の米海兵隊岩国基地所属の海兵隊員4人が広島市内で10代後半の日本人女性に集団で乱暴したとされる事件を受けて、広島県の藤田雄山知事が「盛り場でうろうろしている未成年もどうかと思う」などと発言していたことが21日、分かった。
県によると、藤田知事は20日に広島市内で開かれた「日本女性会議2007ひろしま」でのあいさつで、「朝の3時ごろまで盛り場でうろうろしている未成年もどうかと思うが、米兵による暴行事件が起きた。誠に遺憾で強く抗議したい」と述べた。
藤田知事は「本意は犯罪に遭わないためのリスク管理について、一般論として言及しようとした。事件が事実であれば、その原因は当然加害者側にある」と説明している。
>被害者の過失を問う
ということですが、「被害者の過失」とは何ですか? 私はそんなもの無いと思います。
理由はすでに書いたとおりですが、「女性がいつどこでどのような振る舞いをして過ごそうが、性暴力を働いて良いはずないから」です。極端な言い方すれば、たとえば裸で女性が繁華街を歩いててもレイプすいて良いはずないでしょう?
>そもそも世界の何処に夜中でも安全に出歩ける街があるのか(何も夜の犯罪は女性抜きでも起こり得るし)
ということですが、問題にしているのは、なぜそうなのかということです。女性が自由に出歩けない状況自体がそもそもおかしいのであって、問題はそんな性差別を生み出す社会にあります。
おそらくは「危ないから女性は外を出歩かないほうが良い」との忠告は良心から出るのだと思います。けれどもこの忠告はそれだけでは、女性が自由に出歩けない社会が悪いのだという話が抜きなってしまい、忠告を聞かない女性の側が悪いという自己責任の論理にからめとられてしまうのではないでしょうか?