15日の裁判閉廷後、裁判所近くの会場で報告集会が開かれました。あらかじめ裁判傍聴者に報告集会の開催を告知したところ、多くの方が参加してくださり、会場はほぼ満員となる状態でした。
始めに、スライドショーを使って海南島「慰安婦」裁判の経過説明を行い、続けて海南島スタディーツアーの報告をしました。
途中、黄有良さんと弁護団の方々が会場に到着したため、スタディーツアーの報告を打ち切り、原告からの発言へと移りました。まず原告の黄さんは、本人尋問の感想として「今日、出廷して多くの人たちが来て下さったことを心強く感じました。私の体験は全て話しました。謝罪、賠償、潔白を証明します。」と、 長時間の尋問であったにもかかわらず、力強く語られました。
その後、弁護団を代表して坂口弁護士から、今回の本人尋問に至る経緯と法廷の概要について説明がありました。特に今回の本人尋問では、判事から弁護士団に対して、鑑定書の完成度をさらに高めることなど様々な注文が付きましたが、その結果については「鑑定書についてのコメントや次回の裁判日時が延期されたことから判断して、判事たちはこの裁判に真剣に考えているという印象を受けた」とのこと。「次回の裁判に向けて、判事たちの要請に答えられるよう努力する」と語られました。また、今後の展望についても、「昨年世界各国で慰安婦問題に関する決議案が出された。この世界的動きに乗って、この問題を日本のレベルから世界レベルへと移行させなければならない」と話されました。
最後に、黄さんが報告集会に参加した若者たちへ「これからも支援してください。勝訴を勝ち取るときまで応援してください。」とメッセージを送り、原告、弁護士団からの報告が終了となりました。
黄さんは来場した参加者たちと握手をしながら退室なさいました。退室なさる際、最後まで疲れも見せず、笑顔で若者たちと握手している姿が印象的でした。
報告集会はその後、スタディーツアー報告の続きと参加者の感想をもって終了しました。参加者の方々が最後まで熱心に聞き入ってくださり、次回の裁判に向けてさらに支援の輪を広める機会にもなったのではないかと思います。