ハイナンNETの日常

メンバーが気になってること、メンバーの日常、そして「イアンフ」問題関連情報を書いていきます☆

裁判報告

2008-04-11 17:16:41 | 裁判
 
 海南島「慰安婦」裁判 第4回原告本人尋問

 海南島裁判は日本の裁判所に訴えられている中では提訴がもっとも最近の、「最後の『慰安婦』裁判」です。昨年8月に一審判決が出され、被害事実の認定がされたものの、法的には国の責任は問えないという意味で敗訴の判決が出されました。今回は、その第二審にあたります。二審では、「被害の現在性」をポイントに、一審の判決を乗り越える主張が準備されました。今回の裁判では、原告の一人黄有良さんが来日し証言してくださいました。


 1月15日の東京地裁での海南島「慰安婦」裁判での本人尋問には、傍聴席の定員に対し二倍以上の傍聴希望者が訪れ、原告として来日されていた黄有良さんを多くの人が無言のまなざしで応援するなか法廷は進められていきました。
裁判は、黄さんが話すリー語を中国語に訳し、中国語を日本語に訳し証言が伝えられ、裁判官が話すときにはその逆の通訳を介するという手順で、通常の3倍の時間がかかるものでした。途中で休憩をはさみ、合計約2時間におよぶ長い尋問になりましたが、ご高齢にもかかわらず黄さんは最後までハッキリと自身の訴えを裁判官に伝えていました。

 尋問は、黄さんの家族構成と日本軍が海南島へ侵入してきたときの様子に続いて、黄さんが初めて日本兵に強姦されたときのことから始まり、その後数年間「慰安婦」にされていた地獄のような日々の生々しい証言が続きました。
そして裁判終盤に黄さんの言葉で特に主張されていたことは、
「私は事実を述べたので、その事実に対して、裁判長は答えていただきたいということです。そうでないとこの事件をずっとひきずって、最高裁まで行ったとしても私の気持ちはおさまりません。そして真摯な謝罪をして、私の身の潔白を証明して頂きたいと思います。」
「もう60年前の事になりますが、一日たりとも忘れた事はありません。夜も夢に
うなされます。でも不運だと思って、耐えるしかありませんでした。」
ということでした。


 60年以上も消えない苦しみや屈辱、悲しみを、大勢の前で具体的な言葉にしなければならない黄さんの小さな体からは、日本に対し「お金ではなく、誠実な反省と謝罪と、二度と繰り返さないという誓い」を求め訴えるエネルギーがあふれ出て、それが法廷に居た人々の心を包んでいたように思えました。

最新の画像もっと見る

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。