ちょっと前になってしまうのですが、『戦争と罪責』、『犯罪と精神医療』などを執筆なさっている比較文化精神医学者の野田正彰氏による勉強会が都内で行われました。
行って参りましたので、ちょっと報告いたします。
野田氏は、今現在調査中の海南島の元「慰安婦」の方々の、PTSDについて特に詳しく話してくださいました。
それによれば、今、世間で一般的に言われているPTSDと比べた場合、元「慰安婦」の方の解放後の症状はそれをはるかに越える苦痛であり、そもそものレベルが違う。とのこと。
その症状とは… 頭痛、胸痛、下痢、便秘、自分が自分を受け入れられない、人間に対する信頼を失う、得られない熟眠、無力感、など挙げればきりがありません。また、何十年たったとしても、当時の状況を思い出し、その時の苦痛に苛まれるそうです。
野田氏が聞き取り調査をしながら、もっとも悲痛だと感じたのは、被害者の方々が、苦悩を家族にも言えず「自分の日ごろの行いが悪いからあんな目にあった」「自分は生きるに値しない。意味の無い人間だ。」「裁判での証言を終えれば、再び無意味な人間になる」というようなことを考えていることを知った時だといいます。
不幸な状況におかれながらも、「戦争の苦しみを伝える」「証言をする」という意義深いことをやっていらっしゃるということを、生きる意義を、伝えなければいけない…と訴える野田氏の姿がとても印象的でした。
野田氏は今まで各地の元「慰安婦」について調査されてきたそうですが、海南島の方々の調査は第一回目を終わらせたのみで、これからさらに調査をされるそうです。
最後にちょっと、聞き取り調査の基本的な手順を伺ったので、後学のために書きとめさせていただきます。
【聞き取り調査について】
☆基本的に、4回にわたって行う。
・ 一回目=顔合わせ(お互いがどういう人物なのか、安心して話せる相手なのか…など確認)
・ 二回目=事実確認
・ 三回目=内面的なことを聞かせていただく
・ 四回目=今まで聞き取ったことの、内容の整理・確認
以上です。こう書くのは簡単ですが、実際はとても難しいことですね…
行って参りましたので、ちょっと報告いたします。
野田氏は、今現在調査中の海南島の元「慰安婦」の方々の、PTSDについて特に詳しく話してくださいました。
それによれば、今、世間で一般的に言われているPTSDと比べた場合、元「慰安婦」の方の解放後の症状はそれをはるかに越える苦痛であり、そもそものレベルが違う。とのこと。
その症状とは… 頭痛、胸痛、下痢、便秘、自分が自分を受け入れられない、人間に対する信頼を失う、得られない熟眠、無力感、など挙げればきりがありません。また、何十年たったとしても、当時の状況を思い出し、その時の苦痛に苛まれるそうです。
野田氏が聞き取り調査をしながら、もっとも悲痛だと感じたのは、被害者の方々が、苦悩を家族にも言えず「自分の日ごろの行いが悪いからあんな目にあった」「自分は生きるに値しない。意味の無い人間だ。」「裁判での証言を終えれば、再び無意味な人間になる」というようなことを考えていることを知った時だといいます。
不幸な状況におかれながらも、「戦争の苦しみを伝える」「証言をする」という意義深いことをやっていらっしゃるということを、生きる意義を、伝えなければいけない…と訴える野田氏の姿がとても印象的でした。
野田氏は今まで各地の元「慰安婦」について調査されてきたそうですが、海南島の方々の調査は第一回目を終わらせたのみで、これからさらに調査をされるそうです。
最後にちょっと、聞き取り調査の基本的な手順を伺ったので、後学のために書きとめさせていただきます。
【聞き取り調査について】
☆基本的に、4回にわたって行う。
・ 一回目=顔合わせ(お互いがどういう人物なのか、安心して話せる相手なのか…など確認)
・ 二回目=事実確認
・ 三回目=内面的なことを聞かせていただく
・ 四回目=今まで聞き取ったことの、内容の整理・確認
以上です。こう書くのは簡単ですが、実際はとても難しいことですね…
「世間で一般的に言われているPTSDと比べた場合、元「慰安婦」の方の解放後の症状はそれをはるかに越える苦痛であり、そもそものレベルが違う。とのこと」
裁判ではPTSDという戦後の被害についても問うていますが、そもそもPTSDとはレベルが違うとは。
戦時性奴隷制の恐ろしさは、こちらの貧弱な想像を常に超えてしまいます。
ともかくもこの問題を少しでも世に広めましょう。
野田さん講演会の録音などあれば、ぜひ聞かせてください。