5月15日、海南島戦時性暴力被害訴訟(以下海南島裁判)、高裁での
第1回弁論が行われました。西松判決の影響も心配されたのですが、
無事に傍聴席を埋めることが出来ました。お忙しい中、傍聴に足を運
んでくださった皆様、本当にありがとうございましたm(_ _)m
弁論では、原告側の弁護団から1審判決で示された各論点について控
訴理由が述べられました。国家無答責・除斥・PTSD・国家の戦後の不
作為責任など、これまで研究されてきた論点と今回、精神科医の野田
正彰先生が海南島で聞き取りを行って新たに判明した論点とを交えな
がらの弁論でした。どの論点についてもとても力のこもった主張でし
たが、なかでも4月に出された西松事件判決の請求権問題については
相当に意識されていたと思います。
報告集会でも話されましたが、先月の西松判決で最高裁は中国人の戦
争被害者について、裁判上での請求権を失ったとする見解を初めて示
しました。実際に、これを受けて国側の代理人は終始この一点だけを
主張し、審理の早期打ち切りを求めていたのです。
双方の主張がなされた後、裁判官3名は進行協議の調整のために審理
を一端中断しました。原告側が主張するように請求権の問題と原告の
受けた被害をセットにして次回以降審理をすすめるのか、国側の代理
人が主張するように請求権の問題のみに限って実質的に審理を打ち切
るのか、中断は30分以上にも及び、弁護団・原告側支援者で埋まっ
た傍聴席もざわめき立つ中、裁判官3人が静かに戻ってきて審理が再
開されました。
裁判長が下した決定は、「請求権の問題と原告が受けた被害は一体で
あるため、分けて議論するのは難しい」、また「今回の件が、(最高裁
の中国人の請求権に関する)判決の中のことか、外のことかについて審
理する」という言葉で、請求権の問題に関しても含みを持たせました
。これは、原告側の弁護団が求めた以上の結果といえます。同時に次
回以降の審理の日程も決まり、原告が来日して証言をされる可能性が
高くなりました。
長くなってしまいましたので報告集会は別立てで報告を書きたいと思います。
次回弁論期日は9月25日(火) 10:00~ です。ぜひ傍聴よろしく
お願いします。
第1回弁論が行われました。西松判決の影響も心配されたのですが、
無事に傍聴席を埋めることが出来ました。お忙しい中、傍聴に足を運
んでくださった皆様、本当にありがとうございましたm(_ _)m
弁論では、原告側の弁護団から1審判決で示された各論点について控
訴理由が述べられました。国家無答責・除斥・PTSD・国家の戦後の不
作為責任など、これまで研究されてきた論点と今回、精神科医の野田
正彰先生が海南島で聞き取りを行って新たに判明した論点とを交えな
がらの弁論でした。どの論点についてもとても力のこもった主張でし
たが、なかでも4月に出された西松事件判決の請求権問題については
相当に意識されていたと思います。
報告集会でも話されましたが、先月の西松判決で最高裁は中国人の戦
争被害者について、裁判上での請求権を失ったとする見解を初めて示
しました。実際に、これを受けて国側の代理人は終始この一点だけを
主張し、審理の早期打ち切りを求めていたのです。
双方の主張がなされた後、裁判官3名は進行協議の調整のために審理
を一端中断しました。原告側が主張するように請求権の問題と原告の
受けた被害をセットにして次回以降審理をすすめるのか、国側の代理
人が主張するように請求権の問題のみに限って実質的に審理を打ち切
るのか、中断は30分以上にも及び、弁護団・原告側支援者で埋まっ
た傍聴席もざわめき立つ中、裁判官3人が静かに戻ってきて審理が再
開されました。
裁判長が下した決定は、「請求権の問題と原告が受けた被害は一体で
あるため、分けて議論するのは難しい」、また「今回の件が、(最高裁
の中国人の請求権に関する)判決の中のことか、外のことかについて審
理する」という言葉で、請求権の問題に関しても含みを持たせました
。これは、原告側の弁護団が求めた以上の結果といえます。同時に次
回以降の審理の日程も決まり、原告が来日して証言をされる可能性が
高くなりました。
長くなってしまいましたので報告集会は別立てで報告を書きたいと思います。
次回弁論期日は9月25日(火) 10:00~ です。ぜひ傍聴よろしく
お願いします。
久々に裁判を傍聴する事ができ、良かったです。
合議の時間が思った以上に長く、一瞬心配になりましたが、こちら側の主張がほぼ通り、ほっとしました。
それにしても被控訴人側の代理人は、どっから見てもやる気がなさそうでしたね…。左陪席の裁判官も、ももう少ししっかり目を開いててくださいって感じでした。まじ寝るな
今回の弁論で改めて、裁判官にとって傍聴席が世論であることがよくわかりました。
期日が決められた弁論、一回一回をほんと大切にしていきたいですね。
坂口弁護士もおっしゃっていましたが、日本ではほとんど取り上げられることはありませんが、日本軍「慰安婦」問題に対する関心が世界で徐々に高まっています。
これまでずーっと放置していたこと、諸外国からの批判によってしか自らを省みることができないことはほんと恥ずかしくて悲しいことですが、この問題への関心か高まってることをプラス作用させて、日本にいる私たちが外側からの批判に応える形ではなく内側から日本にいる私たちの中から噴き出してきた気持ちとして「ほんとありえないことをしてしまったこと、もう二度と同じ思いをする人をつくらないこと」伝えていきたいと思いました。
ちなみに左陪席の方は私が数えたところ、弁論中に10回あくびしてました。
裁判官になる人は法律の知識以外にも本当に他人の気持ちを100%解ることなんてできるわけないけど、それでもわかろうって努力すること、想像しようとすることができる人になってほしいな
30分近かったですか? 今回の合議、私もどうなるのかハラハラしましたが、切られなくて安心しました。
次回も傍聴に行きます。