有名な、「嘘をつくと鼻が伸びる」という場面は、原作では、決して懲罰的な意味ではないそうです。
鼻が伸びるのは嘘をついたときとは限らず、「感情が大きく揺れたときに伸びる」と解説の先生が仰っていました。
「道徳を押し付けるためではない」
というのです。後の再話やなにかで、子どもをしつけたい大人にイメージを変えられちゃったんですね。実際には、感情が表に出過ぎて、嘘つくとすぐにばれるという無邪気さのようなものを表していたようです。
作者は人を縛るような考え方は嫌いだったそうで、だから私はこのコッローディさんがなんだか好ましく思えました。
それと、子どもは“他者の痛みを認識すること”で成長するというエピソード解説にまた納得でした。
博愛的な良い子が主人公の『クオレ』と同時期に発売されて、比較するとたいして売れなかった悪童もの『ピノッキオ』ですが、ファシズムの時代(新しい考え方に人々が熱狂した時代)にベストセラーになったというのも興味深いことでした。
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