庵野氏の人物像は最後まで変に掘り下げられることもなく、狂言回しのような役回りに徹していてそれが良かったです。さいごは自分の(ほかの顧客の)一人勝ちっぽかったし…。
喧々ガクガクの相続争いは、家族には譲られず財団をつくりそちらへ。新社長には庵野の押しかけアシスタントである飯田久美子(鈴木保奈美)がまさかの電撃就任。
小さなだんごやの店主だったのが「学ばせて下さい!」と助手になり…からの大躍進で、就任挨拶のカッコよさを見れば、この役が鈴木保奈美になっていた意味に納得でした。
資産家の妻を演じる夏木マリの銭婆ぶりも凄味があって感嘆しきりです。綿菓子みたいな髪型は、最後には普通の老婦人風に。髪型一つでこんなにも心象風景を表現出来るとは。
資産管理や株について学ぶ所があったかといえば、自分に身近な要素はなかったけど、資産家や経営者が駆使するスキームとか、金持ちもお金に振り回されるから大変ねぇというのは思いました。莫大な資産があっても億単位(だったかな)の現金を即金で用意するのは難しいのねぇ~とか。
庵野氏が関わる人と課題が変わればいくらでも話が作れそうですし、マイクロチップ?を仕込んだ眼帯男の謎もあり、また続編がありそうな雰囲気です。