「ひとり暮らしの戦後史」は、戦争で男性がごっそり亡くなったため独身を貫いた女性たちの苦闘30年を伝える本です。
参加者7人中6人が女性だったので、男女の労働条件の格差や、女性が社会的に負わされてきた負担に「身につまされる」という感想が多かったですね。
覚えていることを少し書いてみます。(順序はバラバラで混ざっていたり)
・40数年経ったいまも変わらない男女差別や労働条件。自分のときも、女性は30歳を過ぎると退職勧奨があった。
・ほとんどの友人は結婚後は「家計補助的な働き方」になった。
・結婚を選ばないで生きてきた人はこんなに不利なのか。
・(本書の給与額と比べて)賃金はむしろ今のほうがずっと悪くなっている。
・日本は個人を尊重しする制度の建て付けになっていない、男性にとっても問題だらけ。
・日本の雇用体系は、どの時代に生まれたかですごい差がある。
・少数者の尊重、民主主義ができていないのではないか。
・本書では労働組合の頑張りが目立つが、今は連帯がしづらい時代になっている。
また、この本が書かれたときは今後良くなって欲しいという願いが込められていたと思うが、「全然良くなってないです」という言葉が重くのしかかりました。
逆に、参加した男性は「なぜ今の時期にこの本が話題になったのか」とやや疑問だったそうです。(自分のしんどさだけで精一杯で)男女差別の実感は薄いとのこと。一方で「就職氷河期世代の苦しみに似たものがあるのかも」といった考察は、その通りだと思いました。
そのほか、感想は言えないけれど、戦後青空保育を始めた人のエピソードについて。2019年公開の映画「あの日のオルガン」の元になった話であるとか、実は地元の◯地区のことですといった情報も出ていました。
本に出てくる女性たちは、働く気概と自負を持って毅然と生きていて、それが唯一の救いのようにも感じます。逆に、「労働は善」とする圧力に感じて苦しくなった方もいたようでしたが。確かにね~。
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4月の中盤から、歯痛に苦しんだり早朝の弁当作りが辛かったり、その他いろいろでこちらだいぶお留守にしてしまいました。またぼちぼち書いていけたらいいなと思います。
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