夫がどんな話?と何度も聞くので、しまいには「高校のときの元カレが耳が聞こえなくなってて再会してヨリをもどす話だよ」という身も蓋もない雑な説明をして一緒に見始めました。
全体の感想としては、聴覚障害そのものよりも人どうしのコミュニケーションの行き違いが起こす亀裂や摩擦に真摯に向き合ったお話、という感じがしてとてもよかったです。
主演の川口春奈がキラッキラ明るく可愛く魅力的で、大きな丸い目であんな見つめられたら好きになっちゃうよなあと毎回見とれていました。
しかし、私が個人的にいちばん良かったのは何と言っても今カレ戸川湊斗(とがわみなと)役だった鈴鹿央士であります。
湊斗は主演ふたりの高校時代の同級生で親友。突然振られたヒロインが、就職してから付き合い出したという設定です。川口春奈演じる青葉紬(あおばつむぎ)とは、同棲する物件を探し中でした。
しかし紬が、目黒蓮演じる元カレの佐倉想(さくらそう)と再会したことから、結局は身を引くという役どころです。
この、別れを描く4〜5話あたりが凄かった。
湊斗は、想が耳のことを何も言わずに連絡を断ったことに苦しんでいました。
そして、紬と想が再びいい感じになっている嫉妬よりも、親友に大事なことを打ち明けて貰えなかった悲しみの方が強いことを、涙ながらに話すシーンがあるのですが。
そのときの鈴鹿央士が、湊斗の葛藤と切実な哀しみを非常によく表現していて、私は涙腺崩壊してしまいました。
凄いなあ演技力表現力読解力…。と関心しきり。
以前、アマプラ映画の「カラフル」を観たときも、主演の子のお兄さん役で出番は少なかったけど上手いなと思ったのを思い出しました。
だから新人賞をとった『蜜蜂と遠雷』をアマプラで観ようと思ったらレンタル代がかかるやつでした。ちきしょうめ。