Hanakoのくりや日和日誌

日々のこと、料理のこと、時々仔ねこに会いに行く

The merry-go-round of life ~イチジクの甘煮とホーロー鍋~

2023-09-04 13:26:08 | 華子のふふふレシピ

 

ゆっくりとお酒と肴をたのしむ人だった

庭の緑のカーテン越しに

午後の可視光線が

きらきらと斜めにこぼれて

テーブルの上のグラスに点るのを

貴方の顔と、交互に見てた

ずっと笑っていた気がする

私は肴を作りながら、歌いながら

貴方は酒杯に何かいいものを浮かべたみたいに

自慢そうに微笑んでいた気がする

「これ、おいしいね。いいね」って、

いつも美味しそうに食べてくれて、

ありがとうね 

今でも笑っていてくれて、ありがとう

 

。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。

 

9月になって、

地物野菜のコーナーに

イチジクたちが並びます。

長く暮らした仙台で、

おばたちがもてなしてくれた、

この時期のイチジクの甘く煮た果実。

懐かしいコンポートを作りましょうか♪

作り方は、とても簡単。

色んな本で、イチジクをワインで煮込むと

見かけますが、

わが家の料理酒棚に眠る、主人が好きだった

ウィスキーで香りをつけてみましょう。

 

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「イチジクのコンポート」

 

 

~材料~

イチジク・・・・・・・・15コ

きび砂糖・・・・・・・・100g

ウィスキー・・・・・・・大さじ3

 

~作り方~

1.イチジクは洗って、半分にカットします

  ホーロー鍋に入れましょう

2.砂糖とウィスキーを1に振りかけ、

  蓋をして、中弱火で15分煮ます

3.水気が出てきたら、蓋を取り、

  水分を飛ばすように、中火で20分煮ます

 

 

まだ暑さの残る日には、

疲れた体にやさしい杏仁豆腐に添えるのは

いかがでしょう。。。。

 

「杏仁豆腐」

~材料~

水・・・・・・・200㏄

粉寒天・・・・・6g

砂糖・・・・・・大さじ5

豆乳・・・・・・400㏄

アーモンドエッセンス・・・少々

 

~作り方~

1.鍋に水を入れ、粉寒天も加えます

2.火をつけて、煮立ったら、

  2分キープします

3.砂糖を鍋に加えて、溶かします

4.砂糖が溶けたら、火を止めて、

  豆乳とアーモンドエッセンスを加え、

  器に流しいれます

・・・・固まったら、コンポートをのせましょう♪

 

。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。

 

コンポートには、親友みたいなホーロー鍋。

大好きな鍋でコトコト、

思い出重なるウィスキーの香りと、イチジクと、

家族の笑顔がふんわり浮かぶ。

おいしいコンポートができました。

使い込んだ大好きな鍋と、

家族の愛した古いお酒と、

台所にたちのぼる甘い香りがくるくる廻る

愉しく廻る、台所はいつも楽しい。

夕餉は何を炊こうかなあ。。。

 

今日も、ありがとうございます。

華子でした。

 

 

 

 

 


手から手へ、渡る季節の落とし文・・・2023梅仕事

2023-08-02 16:24:28 | 華子のふふふレシピ

 

誰かが夢を見たのだろう

こんなに美しく色づく果実を

誰かが微笑ったのだろう

今年も鈴なりに実らせた木の枝を見上げて

誰かが大事に拾ったはず

大地に一人ぼっちで落ちた若い実の一つ一つ

誰かが思いを読んだのか

若い実りを待っているとの落とし文

誰かが手渡されて、手間暇をつなぐ

全部が今年の梅仕事になる

 

。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。

 

「夏が来た!」

目玉焼きでも焼けそうなアスファルトに、

むくむくと育ちゆく入道雲。

元気この上ない自然に立ち向かう、

あなたの夏バテ解消法は何ですか?

私には、季節の台所、梅仕事があります。

今年もご近所さんが、無農薬のかわいい梅を

届けてくださいました。

さあ、梅シロップに、梅酒に、梅干し、

そして季節の家庭料理まで、

夏の元気回復レシピを作っていきましょう♪

 

 

「やさしい梅干し」

私は、梅干しを塩分8%で作ります。

そのままですと、カビに弱いので、

ジップロックに入れて、

ペットボトルで重しをし、水が上がれば、

冷蔵庫で梅雨明けまで寝かせます。

何だか涼しそうで、うらやましい程♪

赤しその葉が、市中に出回ったら、

塩もみをして、梅に加えます。

 

梅雨が明けたら、天日干し。

今年も2キロの梅干しができました、

この位だと手軽です♪

 

「紅しょうが」

できた梅酢で、紅しょうがを作りましょう。

作り方は簡単です、

新生姜を千切りにして、

2分くらい茹で、ザルに上げます。

ジップロックに茹で立ての、あつあつ生姜を入れ、

上から梅酢を加えたら、そのまま冷まします。

自家製の紅しょうが、冷蔵庫で冷やしておけば、

このまま一か月持ちます。

作っておくと、暑い日の食欲減退に、

食卓で大活躍します。季節の常備菜にどうぞ。

 

 

今日は、勝浦の新鮮な鰹があったので、

家族の大好物・鰹のたたきサラダを、もう一品。

 

「鰹のたたき~梅風味~」

 

鰹1サクを、熱く熱したフライパンに、

皮を下にして1分、焼きます。

つづいて身の方も、30秒ずつ、全面を焼き付けて、

氷水に浸たし、急速で冷まします。

 

鰹の上にのせる野菜は、

お好きな夏野菜にお任せしましょ♪

今日は、大根2cm、みょうが5本、

新玉ねぎ1/4、きゅうり1/2本を使います。

全て千切りにして、

さっと水にくぐらせたら、ザルに載せておきます。

 

サラダにかける梅ポン酢。

梅干しといっしょにできた梅酢大さじ1、

酢を大さじ1、薄口しょうゆ大さじ1,

砂糖を小さじ1と合わせて、よく混ぜます。

千切り野菜にかけたら、さっと混ぜましょう。

 

鰹を1cmの幅に切ったら、

お皿にきれいに並べて。

上から野菜と梅ポン酢をかけます。

冷蔵庫で涼やかに冷やしてから、

いただきましょう♪

最後に、紅しょうがをのせて、

目にも鮮やか、お口にさっぱり。

日差しを浴びて熱バテした体、

真夏の夕食にぴったりです。

 

 

。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。

 

誰かが、そっと植えた樹が、

いつしか日を浴び枝を伸ばし、

まるで恩返しの贈り物を準備したように

花をにおわせ、実を揺らす

やがて地面に落ちた実は

手から、手へと渡るごと、

みんなを笑顔にしてきたね

今年もようこそ。

この夏も、梅と一緒に渡って行こう

 

今日もありがとうございます。華子でした。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


朋あり遠方より来る。~帆立のかぶら蒸し~

2023-06-29 16:11:31 | 華子のふふふレシピ

 

別々の旅路を歩いてきたと思うの

ここへたどり着くまで

道の途上で、何度も手紙を書きました

宙を仰いで、故郷を思う夜も

嵐の中の船の上でも

どこかで旅を続ける貴方のことを

思うごと、勇気が胸に帰って来た

古人曰く、

「…朋あり遠方より来る、また楽しからずや…」

同じ食卓につく、懐かしい顔と顔、

今日の食事は、人生の滋味深く

今をじんわり温める

 

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 

 

梅雨冷えのする6月半ば、

少々体調をくずした息子のお見舞いに

都心まで出かけました

私の黒いかわいい子も少し元気がないような…

これは、みんなのお腹を温めるご飯が必要ね!

自宅のように息子たちの冷蔵庫をガサゴソのぞくと、

心細げな帆立の刺身が氷の中から手を上げる

「あなたで決まり!」

かぶら蒸しにしましょう♪

 

かぶら蒸しは、料亭でいただくような

敷居の高い一品だと思いますか?

かぶは、大根よりもやわらかくて、

すり下ろすのも楽々、

「蒸し」ものですが、蒸し器がなくても

レンジで5分加熱で作れます♪

少し温まりたいお腹具合の時など、

ぜひお試しあれ♪

 

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帆立のかぶら蒸し

~材料~ (3人前)

かぶ・・・・・・・・・3個

※すりおろして、しぼった汁もとって置く

玉子・・・・・・・・・1個

塩・・・・・・・・・・一つまみ

帆立・・・・・・・・・6個

酒・・・・・・・・・・大さじ1 /2

なめこ・・・・・・・・1袋

三つ葉・・・・・・・・適量

生姜・・・・・・・・・1個

だし汁・・・・・・・・2カップ

※※あんの為の調味料

塩・・・・・・・・小さじ1

酒・・・・・・・・・・大さじ1

みりん・・・・・・・・大さじ1

しょうゆ・・・・・・・小さじ1

片栗粉・・・・・・・・大さじ1

水・・・・・・・・・・大さじ1

 

~作り方~

1.かぶは、厚めに皮をむいて、

  すりおろし、ザルにとって、

  軽く水気を切って置く

2.帆立は軽く塩を振って、

       酒を振りかけておく

3.なめこは洗って、

  水気を切って置く

4.ボールに1のかぶと、玉子、

  塩を一つまみを入れてよく混ぜる

5.2cmに切った三つ葉と、なめこを4に加えて、

  混ぜる

6.深めの器に、帆立を並べたら、

  5のかぶをのせて、

  フワッとラップをかけたら、

  電子レンジ、600wで5分加熱する

7.~あんを用意する~

  だし汁に、※かぶをすりおろした汁を加えて、

  火にかけて、アクを取る

8.7に塩、酒、みりんを加えて、

  醤油で味を調えたら、

  水に溶いた片栗粉を加えてトロミをつける

9.に8のあんをかけて、

  すりおろした生姜をのせる

 

 

寒い冬に、ふうふうしながら食べる、

熱々のかぶら蒸しも美味しいけれど、

こんな風に、梅雨寒に疲れた体を癒したい日は、

うっすら汗をかきながら食べる、

ふわふわのかぶら蒸しが恋しくなる。

今日の主役は、

冷凍庫で凍えていた帆立でしたが、

わが家は、いつも冷凍庫にあるエビ、カニカマ、

何でも、かぶら蒸しにします。

キノコも、きくらげ、しいたけ、しめじ、と

自由に組み合わせて、楽しめるお料理です♪

かぶをすりおろした汁も、とっておいてね。

あんのだし汁に加えると、かぶの旨味が溶けて、

滋味深いあじわいになります。

 

元気になった息子たちに手を振って、一人、

都心のレストランに歩く

懐かしい友人方に、食事に招かれて、

楽しみな駅のコンコース。

美味しい食事、たのしい四方山話があれば、

上等な週末にちがいない。笑いつつ。

 

今日も、ありがとうございます。

華子でした。

 

 

 

 

 

  

 

 

 

 


ゆすら梅の頃。夢見る人と、育てる人。~天然酵母のパン~

2023-06-17 15:15:29 | 華子のふふふレシピ

 

娘の頃は

美しいものが素敵だと思ってた

大人になって

美しいものを育てる人の

傷跡も、しわも、美しく見えるようになった

その過程が

愛おしいのだろう

美しくなるまで時間をかけて

磨く日々、醸す年月、それほどの熱意が

小さな始まりを物語に変えてゆく

 

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ご近所のお庭で、

ゆすら梅が実ったそう。

赤いルビーが沈んだような美しいシロップを、

届けて分けてくださいました。

何てきれいかと、

炭酸水に割ってみたピンク色のジュースに、

みんな「わあ」と歓声があがる。

少しずつ色づいたのだろう、

赤い実の方は、

ゆすら梅の酵母パンを夢見て、

天然酵母を起こしてみることにしました。

 

~天然酵母の起こし方~

 

 

 

ゆすら梅の実を、きれいに洗った瓶に入れ

水を入れます。

蓋をして、振り混ぜます。

室温25~28℃の場所に置いて、

2~5日、一日に2,3回瓶を振っては、

蓋を開けます。

そのうち、ゆすら梅の実が上に浮いてきます。

蓋を開けたときに、「しゅー」と勢いよく

泡が立ってきたら準備完了の合図。

そのまま冷蔵庫で、1~2日寝かせて完成です。

 

…さあ、自家製の酵母で、

パンを作っていきましょう♪

 

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天然酵母のパン

 

 

~材料~

A)

強力粉・・・・・・・・・200g

塩・・・・・・・・・・・一つまみ

酵母の液種・・・・・・・200cc

B)

強力粉・・・・・・・・・200g

酵母の液種・・・・・・・200cc

C)

強力粉・・・・・・・・・150g

全粒粉・・・・・・・・・30g

小麦胚芽・・・・・・・・30g

小麦ブラン・・・・・・・10g

きび糖・・・・・・・・・大さじ2

塩・・・・・・・・・・・小さじ1

オリーブオイル・・・・・大さじ2

 

~作り方~

1.タッパーにAの強力粉と、塩を入れ、

液種を加えたら、ゴムベラで混ぜます

室温25℃くらいの場所で、

一晩置きます

2.1にBの強力粉、液種を加えて混ぜ、

室温25℃くらいの場所に、

4時間置きます

3.ビニール袋に、Cの強力粉、全粒粉、

小麦胚芽、小麦ブラン、きび糖、塩を入れて

よく混ぜます

4.2に3、Cのオリーブオイルを加えて、

よく混ぜます

5.30分経ったら、4の生地をたたむように

上下を返します

この作業を2回繰り返します

6.ふくらんで倍になったら、

150gずつ、秤で計りながらカットして、

丸めましょう

7.10分、パン生地を休ませたら、

形を整えます

霧吹きで、水を吹きかけたら、

オーブンで1時間発酵させます

8.クープを入れて、

220℃のオーブンに入れたら、10分。

その後、210℃で5分焼きます

 

 

焼きたてのパンの香りで

台所に立つと、「世界一の幸せ」が何か

知ることができる、って思う。

パン屋さんで買うのだって、

それはもう美味しくない理由がないのだけれど。

ここまでの過程が楽しくて、

やめられない大人のままごと遊び。

あなたは、パンと何をお供に召し上がりますか?

 

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先日、若い彼女とバレエを観劇に行って、

すばらしいと思いました。

すばらしいと思うほど、

舞台をつくった多くの作り手の日々に

カーテンコールは届くだろうかと思いが馳せる。

作ることがもう、すばらしいのだ。

育てることがもう、愛おしいのだ。

台所から、小さく拍手したりして…

 

今日も、ありがとうございます。

華子でした。

 

 

 

 

 

 

 


緑の国。五月の味は、そら豆一択で。~なつかしい江戸風~

2023-05-28 12:58:21 | 華子のふふふレシピ

 

 

緑さす、草しげる、庭若葉、

青葉くもりに、若葉雨。

どこを向いても、緑であふれる。

5月は、なんてきれいなんだろう。

台所にも届いた、豆たちはヒスイ色。

ああ、夏近いころの味、

母さまの手料理を思い出す。

 

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5月の頃になると、

木更津では、あちらこちらの道の駅で

そら豆を見かけます。

大きくて柔らかいそら豆は、

塩ゆでで美味しく、おやつに、サラダに、

家族のみんなが大好きです。

でも私には、もう一つの味の記憶がある。

子どもの頃、母が作ってくれた、

そら豆の甘煮を

今日は作ろうと思います。

なつかしい江戸っ子の味です♪

 

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 

そら豆の甘煮

 

 

 

~材料~

そら豆・・・さや付きで、500g

            ※豆部分として、250g

水・・・・・・・・・・1カップ

砂糖・・・・・・・・・大さじ5

しょうゆ・・・・・・・小さじ1

 

~作り方~

1.そら豆の芽の部分は、

         黒くなっていますので包丁で切り取ります

2.洗った豆を鍋に入れ、

     水を加えて中火で2~3分煮ます

       3.砂糖を加えて、さらに2~3分煮たら

  火を止めて、5分蒸らします

4.再び鍋を火にかけ、

       最後に醤油をを入れて火を止めて、

  そのまま冷ましましょう

 

 

 

 

そら豆の甘煮は、ほんのりな甘さ。

豆らしい素朴な味を感じながら、

元気が出るのは、子どもの頃のかつて、

若かった母が作ってくれた台所を

思い出すからでしょうか。

母が煮てくれる鍋の、

においまで美味しかったのを憶えてる。

初夏の江戸のお惣菜。

息子たちは、皮つきのまま、沢山食べます。

もし、あなたがお腹が弱いときは、

そら豆の皮は、むいて召し上がってくださいね。

味はなかまで、しみています♪

 

これから梅雨を迎えて、

ますます緑は深くなる。

どちらさまも、楽しい夏をおすごしください。

今日も、ありがとうございます。

華子でした。