『レイト・フォー・ザ・スカイ』(Late For The Sky)
こんにちは、半次郎です。
さて、中々更新できず、申し訳ありません。
やっと3枚目のアルバムになりました。
1974年リリースの『レイト・フォー・ザ・スカイ』です。
このアルバムは、全米14位にチャート・インしたアルバムで、何と言っても1976年公開の映画『タクシー・ドライバー』に使われたタイトル曲が、このアルバムの全てを印象付けていると言っても良いのではないでしょうか。
半次郎、食わず嫌いなところがあって、このロバート・デニーロが好演している『タクシー・ドライバー』は、怖そうな感じがして観るのを避けていたのですが、つい最近BSプレミアムで放送されていたのを何気なく・・・最初から最後まで、しっかり観てしまいました。巷の噂通り、都会の孤独と狂気を見事に映像で表現した映画で、観終わって不思議な爽快感が広がりました。
アメリカを感じさせてくれる映画であることに、今更ながら気づきました。
その『タクシー・ドライバー』で流れていたのが、このアルバムの1曲目になる「レイト・フォー・ザ・スカイ」です。
映画では曲の途中から使っていますが、印象的なピアノとギターで始まるイントロを聴かずして、この曲は語れません。
こういう心に染みる曲は、大抵、アルバムの最後に収められているのが普通ですが、このアルバムはオープニングに持って来ています。
それがまた心憎いですね。
半次郎は若かりし頃、夕方の時間帯を選んで、よくこの曲を聴きました。
アルバムジャケットと曲の感じから、半次郎は夕暮れ時の歌だと思っていたからなのですが、どうやら夜明けのようですね。
ちゃんと歌詞の和訳を見ながら聞いている人には、そんな誤解はないのでしょうが、半次郎は日本版を買っていながら、歌詞を見ずに自分の中で勝手なイメージを膨らませて聴いているのですから、困ったものです。
でも、曲の良さはしっかり伝わります。
イントロのことについて書きましたが、この曲の最後に聴かれる「Late For The sky」と言うフレーズが最高です。
通常の曲は、1番が終わって2番になって、盛り上がる部分を繰り返して・・・といった作りなのですが、この曲は最も印象的なフレーズとメロディーが最後に一回だけ出て来るのです。
全てがそのフレーズに向かってお膳立てしているようです。
とにかく、聴いてみて下さい。
きっと、虜になること間違いなしです。
続く「悲しみの泉」も胸にグッとくる名曲です。
大体このアルバムは、アップテンポでイケイケドンドンの曲と言うのが、アナログレコードで言うB面の1曲目になる5曲目の「道と空」だけですからね。
7曲目の「ウォーキング・スロウ」も少し可愛い感じの曲ですが、その他の曲はスローからミドルテンポの心に染みる曲が並びます。
そうそう、忘れてはならないのが、この曲。
アナログ・レコードのA面最後になる「ザ・レイト・ショー」では、シボレーのドアが閉まる音と、それに続くエンジンをふかして走り去っていく音が入っていて、見事な効果を上げています。
映像が目の前に広がりますね。
何とも粋です。
最後の「ビフォー・ザ・デリュージ」は、反核・反原発の歌で、その後の『No Nukes』コンサートに繋がるもので、デヴィッド・リンドレーのフィドルが聴けます。(「ダンサーに」でもフィドルを弾いています。)
他にも、ドン・ヘンリーやJ・D・サウザーなどの豪華アーティストがゲストとして参加しています。
今でも洋楽雑誌などで70年代を代表する名作として掲載されることの多いアルバムで、ジャクソン・ブラウンの名を決定づけたアルバムです。
ぜひ、聴いてみて下さい。
曲目リスト
2. Fountain Of Sorrow
3. Farther On
4. The Late Show
5. The Road And The Sky
6. For A Dancer
7. Walking Slow
8. Before The Deluge
曲目リスト(国内盤)
1.レイト・フォー・ザ・スカイ
2.悲しみの泉
3.もっと先に
4.ザ・レイト・ショー
5.道と空
6.ダンサーに
7.ウォーキング・スロウ
8.ビフォー・ザ・デリュージ
From 半次郎
★2021年3月24日、米議会図書館(Library of Congress)から、2021年新たに永久保存する“文化的、歴史的、もしくは芸術的に重要”な25の録音物が発表され、その中に、このアルバムも含まれていました。素晴らしいですね。(半次郎)
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