休みの水曜日までの数日来、暖かく春らしい天気が続き、動きたくてムズムズするので、久しぶりに大山公園を訪ねた。大気がかすんでもやもやした天気である。駐車場から登ってゆくと、公園整備のために大勢作業の人が入り、伐採やら工事やらで忙しそうである。
ずいぶん木を切ったので見晴らしもよくなっているが、根元から切ったツツジの根株が並んでいるのは少々みじょけね感じである。掘り取って別なものを植えるのか、そのままにしてひこばえを生やすのか?花見の頃までには片付いて、新しいトイレも完成するのだろうよ。
白鳥の姿も消えた水面を右手に下池の周りを歩く。マガモやコガモやウノトリや、日向ぼっこするカメなんぞを眼下に眺めつつ散策する。
マンサクの縮れた黄色の花や、名前は知らないがひものように垂れ下がる木の花、林床にはミスミソウ(雪割草)が花盛り、蕾のカタクリやキクザキイチゲにエトセトラ。春告げる花々に、ヤマガラの囀り、キツツキのドラミング。
何十年も昔から歩いた同じ場所ながら、どの季節でもいいところだ。とはいっても、昔は公園内や、池の周りを走らされたものだが。
花咲くころには毎年訪ねるが、もう、写真に撮ろうとさえ思わない。時折、情けない盗掘のうわさも聞くが、年々歳々見るだけ、見るだけ、それだけでいいと、今では仙人の境地である。
少し汗ばむ程度に歩いて、下池を一周し、堤の端のあたりでよく見かけるネコの姿を探すが、見えなかった。陽気に誘われて、ネコも遠征してたのかな。