愛知県津島市には、津島神社という
疫病退散のパワースポットがあります。
津島神社は、織田信長、豊臣秀吉、
そして尾張徳川家が厚く崇敬しました。
彼らにより寄進された多くの建物が
残され、重要文化財になっています。
津島神社のお隣には、やはり信長、秀吉が
崇敬したと伝えられる寺、宝寿院があります。
津島神社の神苑の奥、背の高い樹木や
草花に囲まれた、静かな環境の中に
宝寿院はありました。小さな尼寺です。
神仏習合の時代、ここは津島神社の
神宮寺だったそうです。明治になるまで
津島神社とお寺が一体だったようです。
宝寿院には弘法大師の伝説があります。
大師が熱田社を訪れた時、ここに立ち寄り
当時、疫病に苦しんでいた民衆のため、
薬師如来を祀って、疫病退散を祈った…。
と、伝えられています。
現在でも病気平癒、厄除け、安産、縁結び
祈願で地元の人々に厚く信仰されています。
毎月1日、8日、15日、午前10時から本堂で
薬師さまの厄除けの護摩祈祷があります。
毎月の護摩祈祷は、誰でも自由に
参加できます。訪れた日はちょうど
護摩祈祷の行われる日でした。
まず、本堂に上がって塗香をしました。
参列者が集まると、護摩祈祷の流れを
尼さんが説明…。経典が配られます。
10時になり、護摩祈祷が始まりました。
本堂で読経が行われ、室内で護摩の火が
焚かれます。火は激しく燃え上がります。
参列者の数珠やキーホルダーは、護摩の
火にかざして、お清めしてもらえます。
ご祈祷の人、お加持を申し込んだ人は
次々お焼香し、火にかざした法具を受け取り、
自分自身の体をお清めしていきます。
お加持は住所、氏名、年齢、そして
自分の調子悪いところを記入します。
読経の途中に、お経を読んでいる尼さんが
その紙を火の中に差し出して燃やします。
浄化されていくような感覚がありました。
お加持が終わると、法話がありました。
テーマは”コロナの時代をいかに生きるか”。
とても暖かな気分になれるお話でした。
お下がりのお菓子をいただいて終了です。
護摩祈祷は全体で1時間ほどでした。
周囲は緑いっぱいの散策地です。
護摩祈祷の後、境内を散策しました。
泉龍社という小さな祠がありました。
地元の方々に信仰されているとか…。
蛇の形の”おもかるさん”がありました。
自分で石占いのできる石です。
「迷っていることがあれば、この蛇さんに
尋ねてみるといいですよ。よ~くお願い
聞いて下さいます。」、とのことです。
この後、毎月1日~7日まで、7日間だけ
オープンしているカフェに行きました。
旧街道沿いに蔵のある古民家があります。
ここが”シーズンカフェ茶の間”でした。
元呉服屋さんだった建物の古い門をくぐり、
奥に奥に歩いて行くと、カフェがありました。
玄関から、靴を脱いで上がっていきます。
お庭の眺められるお座敷に案内されました。
季節のご飯のお任せランチを注文しました。
この日はぎんなんとしめじの炊き込みご飯、
れんこんのハンバーグをメインに、
やさしい味の家庭料理が並びました。
アットホームな雰囲気の素敵なカフェでした。
カフェからは中庭が眺められ、その奥には
もう一つ古い蔵がありました。
この古い蔵は現在、レンタルスペースや
ショップとして利用されているそうです。
明治時代からの蔵は、築120年だとか…。
この周辺は戦災を受けなかったので、
古い建物が数多く残されています。
いろいろな時代の建物が混在していて、
独特の雰囲気です。では次のブログ記事で
津島の古い町並みめぐりをご紹介しましょう。