首の付け根部分と腰の一部がジンワリと暖かい 。
おかげで背中全体がポカポカと暖かく、じっとしているとこの暖かさは全身を駆けめぐり、足のつま先にまで伝わっていく…
どうやら、狭い場所を温めるだけで全身を温める効果が得られるようだ。
これほどまでとは思わなかった ♪
密かに‶着るこたつ〟とまで呼ばれているヒーター内蔵のベストを買ってきたのだ。
そして熱源のリチウムイオンバッテリーも。
デザインに加えて色もなかなかおしゃれなベスト￥3900とリチウムイオンバッテリー￥4900なり。
午前4時過ぎの夜明け前は室内とは言え、とても冷える。
特に10月に入ってやってきた寒さは身体がまだ寒さに慣れていないせいもあって骨身にしみた。
ガスストーブを引っ張り出してきて火を点ければ部屋中がすぐにポカポカ温まるのだが、こっちにだって意地と言うものがある。
暖地の端くれに暮らしているのだから10月に暖房具なんか使えるか！
だから、極暖の下着を引っ張り出し、セーターやらフリースやらを何枚も重ね、下半身はやはり極暖ズボンを履いてその上からスコットランド製の厚いウールの布を巻き付けて、まるでオコモか何かのようになって寒さに耐えるしかなかった。
ジジイにはやはりそれが骨身に染み、なんとか暖かく過ごす方法はないものかと思いあぐねていた矢先、この‶着るこたつ〟の存在にたどり着き、「これだっ！」と膝を叩いたのである。
バッテリーは500回の充電が可能だというから、ひと冬の間はこれ1個で十分賄え、1シーズンのみならずうまく使えば3シーズンは使えそうである。
最初￥4900円はちょっと高いかなと思ったが、3等分すれば一冬￥1600程度で済むのであれば文句はない。
何よりこのヌクヌク感は素晴らしく、何物にも代えがたいように思われる。
この分だとガスストーブも必要なく、ガス代の節約にも通じるかもしれない。
この優れモノを出しているメーカーは作業着専門の衣料品メーカーで、とにかくあらゆる職種で働く人々の仕事着を提供しているところだから、とにかく丈夫で動きやすく、しかも夏は涼しく、冬は暖かい素材を使って作られている。
それが近年、登山やキャンプなどのアウトドアを楽しむ人たちに目を付けられ、じわじわと評判が広がり、支持を得るようになっていた。
つまり職人さん以外の人種が店を訪れて品物を買っていくようになったらしい。
それに目をパチクリさせたメーカー側が閃いてアウトドアファッション分野にも進出し、今では銀座にショールームを展開するまでになり、売り上げを急伸させている。
とにかく丈夫で機能的なうえにファッション感覚を取り入れたお陰で、おしゃれにも着まわせるというのが最近とみに評判になっている所以らしい。
そして何より安い。驚くほど安い。
ボクも去年から冬用の暖パンを愛用し、４本も手に入れた。
何しろ他で1本買う値段で２、３本のズボンが手に入るのだから…
今朝はもともとそれほど冷え込んではいないが‶着るこたつ〟のお陰で驚くほどの薄着でいられる。
そして身も心もポカポカしている。
小市民の小さなシアワセってところである ♪
（見出し写真は近所の池と森の公園の木漏れ日の道）
