明日10日は中秋の名月。
しかも、国立天文台によると例年なら必ずしも一致しない中秋の名月と満月の日付が今年はぴたり同じ日になるらしい。
つまり、例年なら「名月必ずしも満月ならず」なのだが、今年は名月にして満足…じゃなかった「名月にして満月」そのものを見られるという。
予報によれば南関東の10日は「晴れ」マークが並んでいて「名月にして満月」をたっぷりと味わうことが出来そうである♪
実はこういうことをはじめから知っていて手ぐすねを引いていたわけでなく、所要で横浜に出かけた山の神が中華街に立ち寄ったついでに珍しい仲秋月餅があることを覚えていて、運良く手に入れて帰ってきたのがきっかけである。
中華街に行けばお菓子の月餅はどこの土産物店にも置いているし、料理を出す店でも食べられる。
しかし、山の神が手に入れてきたのは塩漬けのアヒルの卵の黄身を名月に見立て、これもまた珍しくもおめでたいハスの実を濾した餡の中に浮かばせたズシリと重い月餅なのである。
アヒルの卵入りというのは他でも出すところは何軒かあるが、ハスの実を使った餡を用意しているのは、中華街広しと言えど聞いたことがない、めでたくも凝った一品なのである。
甘さがぐっと抑えられていて、そこはかとない上品な味わいなので酒のつまみにもなる♪
JR石川町駅方面から中華街の善隣門を目指し、門をくぐらすに長安道を右に折れて進むと見落としてしまいそうな小さな店だが、お菓子類を売っている「聚楽」(じゅらく)という店がある。
ここで、中秋の名月の前10日から1週間くらいだけ店頭に並ぶ。
山の神は昼過ぎに到着したらしいが、たった1個だけ残っていたものを運よく手に入れることができた。
もうロージン夫婦なので一人では一度に食べきれず、2人で半分づつに分けてもボクにはやや多いのでちょうどよかった。
もちろん、これじゃなきゃいけないってわけではないが、縁起物で気分の問題ってやつである。
だからわざわざ買いに行く気も無いが、山の神は良く気が付いたものだと思う。
そんなわけでアヒルの卵をハスの実の餡でくるんだお皿の上の中秋の名月を寿ぎ、味わいつつ、一足早いお月見としゃれこんだのであります♪

真っ二つに割って名月が浮かび上がった「聚楽」の中秋月餅