もう旧聞に属するが、正月2日は姫の希望通り箱根駅伝の応援に出かける。
当初は我が家から一番近い(4㎞ほど)隣町の遊行寺あたりで声援を送ろうと思っていたのだが、前日になって急遽、ひいきの選手が遊行寺区間の3区ではなく、次の平塚~小田原間の4区を走ることがわかり、東海道線で国府津まで行って待ち構えた。
熱海行きの東海道線は長い15両編成。後ろから2両目の14号車に乗ったのだが、車内はラッシュアワーほどではなかったが立っていても隣の人の肩と触れ合うくらいの込みようで、「これが三が日かっ⁉」という思いだった。
しかも、平塚でそこそこの乗客が降りたとはいえ、車内はまだ立っている人が多く、国府津駅に到着するとホームは下車した人波で埋まるほどで、普段、たいして人気のないホームしか知らないボクは大いに驚いた。
見れば晴れ着姿はほとんどなく、どの人もスポーティーな動きやすそうな服装をしているうえ、スニーカーなどはいていて、いかにも「自分もランニングしてきました」と言わんばかりの駅伝ファンばかり。
駅は地下道でそれぞれのホームにつながっているのだが、改札口に通じる階段では「トイレ最後尾」という案内板を持った駅員が声をからして女性客を誘導していたが、電車が到着するたびに列は伸びるばかり。
ボクは改札口の外で待ったのだが、20~30分経ったころ、姫が一人で改札を抜けてきて、「もう先頭のランナーが来ちゃうので、早く行きたい。トイレは大丈夫」と言って列を離れて出てきたほどだった。
結論から言えば、一緒についてきた山の神たちも間に合って、無事、全選手が駆け抜けていくところを見届け、声援を送ることができたが、普段は閑散としている駅だけに、ボクも想定外の光景に驚かされた。
この駅伝観戦には後日談があって、その後家に帰ってテレビ中継を見ていたら、件の4区を走った姫の推しの選手がインタビューを受けているところで、見ていた姫が驚きとも怒りともつかないような叫び声をあげてのけぞるようなしぐさを見せた。
何事かと聞くと「左手の薬指に指輪してるっ!」。
インタビューされているとき、マイクを左手で持ったのでしっかり見えたのだという。
「見せつけることないのに…」とおかんむりである。一気に熱が冷めたようでもあった。
いまどきのJKは押しなべてこんな感じなんだろうか。
国府津駅の改札口から50~60mほど先に国道1号線が走っている
待っているとパトカーが「間もなく選手が通過する。道路に出ないように」と注意しながら通っていった
ほどなくしてテレビ中継車がやってきた
中継車に隠れるように先頭を行く中央大学の選手がさっそうと現れ、緩い上り坂を軽々と上っていき、あっという間に見えなくなった
続いて2位と3位の選手がやってきた
2位の創価大を3位の青山学院大が激しく追う(この後順位が入れ替わる)
走り終えた後のインタビューで左手の薬指に指輪が光っていた青学選手