韓国ドラマ「青い海の伝説」第5話⑥
Korean Drama "Legend of the Blue Sea" Episode 5 ⑥
第5話⑤
天井の戸を思い切り開けた。
「お望みなら仕方ないじゃない」
梯子階段をそろそろと下りてくる。
ジュンジェも頷く。
「ああ、おりてこい。おりて来てそのまま出ていけ」
「…」
「今日でも明日でも大差はない」
きつく言われてセファは梯子階段を上に戻りだす。
「おりて来いったら」
部屋に上がったセファは、戸に隙間をつくって残念そうにこっちを覗いている。
「しっかり閉めろ」
ダメを押すと戸は最後まで閉まる。
「まったく、世話の焼けるやつだ…」
そう呟いてジュンジェは頭から布団を被った。
★★★
ジュンジェは眠りについた。
しかし、「スペインでの出来事を話す気がないならここを出ていけ」と言われ、”明日”と期限をつけられたセファにとっては、今夜がジュンジェとの”別れの夜”になってしまった。
雨音を聞きながら、時を忙しく刻む目覚まし時計を見ながら、セファは寝付けなかった。
「明日が来なければいいのに…」
そうして朝が来た。雲のない晴れた朝になった。
インターホンが鳴ってセファがドアを開ける。
表に立っていたのはチャ・シアだった。
二人とも難しい顔で目を合わせる。
「何の用?」
意地悪い目をしてセファは訊ねる。
「あなた、まだいたのね。ジュンジェいる?」
「知らない人を入れる訳にいかないわ」
チャ・シアは鼻で笑う。
「私を知ってるでしょ?」
ドアを押して入って行こうとする。
しかし、セファはドアを押さえた。チャ・シアが入ろうとするのを拒んだ。
「何するの?」
「私はあなたをよく知らないわ」
チャ・シアは無理に入ろうとする。セファがなおも拒むと苛立った。
「あなたじゃなく、ジュンジェに会いに来たの。入れなさいよ。ジュンジェに会いに来たんだから!」
セファは握っていたドアを話す。
チャ・シアはドアの内側につんのめって転んだ。
シアは身体を起こしてセファを睨みつける。
「ああ、そうだったの?」
セファはつんとして中に戻りだす。
途中で足を止めた。振り返った。身体を起こしたシアに言った。
「そこで何してるの。入りなさい」
つんつんしているセファを見てシアは歯軋りする。
「何て女なの」
中にジュンジェのいる気配はない。
セファの後から入ってきてシアが訊ねる。
「ジュンジェはどこ?」
「走りに行ったわ」
辺りを見回してシアはさらに訊く。
「…誰もいないけど、ナムドゥさんとデオは?」
セファはニヤリとして振り返る。
「昨日から帰ってないの。できたら、一生戻ってこないでほしいわ」
「それはつまり…昨夜は二人きりだったわけ?」
「そうなの…」
意味深な声で答え、長い髪を手指に巻きつける仕草を見せる。
セファのおつむ加減を疑っているシアは嘲笑を浮かべる。
「よく聞いて…私とジュンジェは結婚を約束した仲なのよ」
「ケッコン(結婚)って何?」
「結婚とは、愛する男女が一緒に暮らすことよ」
「ああ…そういうことか。私と彼の今の状態ね」
シアは笑い飛ばす。
「違うわ」
「…」
「あなたの状態は結婚じゃなくて、ただの居候よ」
「イソウロウって何?」
「住ませてもらうことよ。…結婚はお互いが望んで一緒に暮らすの。彼が一緒に暮らそうと言った?」
「…」
「言ってないでしょ?」
「…」
「あなたのやってることは、血を吸う寄生虫と一緒よ」
セファは反発する。
「私は血なんか吸ってないわ。そんなことしないわ」
「そうじゃない。ほんとに血を吸うって意味じゃなくて…ほんとにもう、分からないみたいだからはっきり言うわ」
シアは玄関を指差した。
「ここから出ていって」
セファはシアに対してむかつく。今にも血を吸うぞみたいな表情になる。
シアはかまわずに言った。
「いつまでも居座ってないで…出ていきなさいよ」
玄関を指差した。
セファはついに切れた。憎らしくなったシアの手をつかんだ。指に噛みついた。
シアは悲鳴を上げる。
「い、痛い! 痛いったら」
しかし、セファは執拗にシアの指を噛み続けた。
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