雨の記号(rain symbol)

ハチたちの生存圏

スズメバチに100カ所刺され、77歳女性死亡 栃木
2006年 9月18日 (月) 15:57

 18日午前8時15分ごろ、栃木県那須烏山市宮原にある宮原八幡宮の宮司(58)から「境内の杉林で人が倒れて死んでいるようだ」と那須烏山署に通報があった。署員が調べたところ、同市旭2丁目の無職滝ヤスさん(77)がスズメバチに刺されて死亡しているのが見つかった。
 調べでは、滝さんはうつぶせに倒れた状態で、全身に多数のスズメバチが付着。死因はスズメバチに刺されたショック死で、約100カ所の刺し跡があった。死亡したのは17日朝とみられる。遺体から1メートルほど離れた倒木と地面との間にスズメバチの巣があった。滝さんの自宅は杉林のすぐ近くで、同署は滝さんが歩いている途中で、何らかの原因でスズメバチを刺激したとみている。

 スズメバチの怖いところは何回でも刺すということである。
 この女性には何があったのだろうか。スズメバチの巣があると知らずにうっかり近づいてしまったのだろうか。近づいたにしろ、何もしなければ襲ってくることは考えられないが、わずかでも刺激すると威嚇をしたり、攻撃してきたりする。それは間違いない。
 スズメバチは意外と人家の近くに巣を作る。簡単に言えば、何らかの理由でそれが便利だからであろう。スズメバチは人間で言えば、強盗みたいなところがあって、他の蜂の巣を襲って集めた蜜を横取りしたりする。近頃の蜂たちは花から花に渡って蜜を集めるとばかり思いきや、甘いものなら何でもいいのである。
 ジュース缶などにたかっている蜂はよく見かけるし、熟した柿の実にも蜂はたかる。花がいっぱいの場所を見つければ近くに巣を作ったりする。つまりは人家の近くが最適地になってしまうのである。
 山のカラスや狸やイノシシが街中に出没する時代になっているが、ひょっとすると蜂たちの生存圏も昔に比べ僕らのそばにうんと近づいてしまっているのかもしれない。それとも、人間が彼らの場所を侵食してしまったのか?
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