韓国ドラマ「30だけど17です」(連載171)
「30だけど17です」第20話(名前はウ・ソリだった)②
☆主なキャスト&登場人物
○シン・ヘソン➡(ウ・ソリ)
○ヤン・セジョン➡(コン・ウジン)
○アン・ヒュソプ➡(ユ・チャン)
○イエ・ジウォン➡(ジェニファー(ファン・ミジョン)
○チョ・ヒョンシク➡(ハン・ドクス)
○イ・ドヒョン➡(トン・ヘボム)
○チョン・ユジン➡(カン・ヒス)
○ユン・ソヌ➡(キム・ヒョンテ)
○チョ・ユジョン(イ・リアン)
○ワン・ジウォン(リン・キム)
○アン・スギョン(チン・ヒョン)
★★★
「そうですか。その話は後にして」
ヒョンテは話を引っ込めた。
「先に入院の手続きをしよう」
そう言ってウジンを見た。
ヒョンテはソリらを従えて受付に出向いた。
出て来たバインダーをヒョンテが握ると、ウジンが先にボールペンを掴んだ。
「僕が書きます」
そう言ってバインダーも握った。
「僕が保護者なので」
受付の事務員が訊ねた。
「患者とのご関係は?」
ウジンはすかさず答えた。
「恋人です」
ヒョンテは怪訝そうにウジンを見た。
ウジンは申込書に自分の名前をサインした。バインダーを事務員に戻して背を返す。
ヒョンテは行こうとするウジンを呼び止めた。
「話があります」
2人は病院の屋上に上がった。
★★★
遠くに高層ビルの夜景が浮き上がる。
ウジンはヒョンテと向き合った。
ヒョンテは言った。
「僕の代わりにソリの面倒を見てくれて感謝しています」
「…」
「ですが、事情もしらないのに、保護者面をしないでください」
ヒョンテの言葉に臆さず、ウジンは答えた。
「今は僕が彼女の保護者です」
「勉強嫌いの僕が3浪してまで医者になった理由をご存じで?」
「…」
「”どうしてもソリの意識を回復させたい”」
「…」
「その一心でした」
「…
「僕は15年間、ソリを見つめてきた。知り合って数か月のあなたに保護者の資格があるとでも?」
「…」
「あなたはソリについて何も知らない」
「今まで家で元気に過ごしていました。周囲とはいろいろありましたけど、しっかり乗り越えました」
「…」
「今では大人の自覚もある」
「なぜ、そんな話を?」
「どう過ごしてたのか、気がかりのようですから」
「突然、ソリの前に現れて何のつもりで…」
「よかったです」
「!…」
「こうして、あなたが現れてくれて―」
「…」
「彼女は昔の友達にとても会いたがってました。医者として友達として力を貸してください」
「力を貸して?」
「長い間、眠ってたので時間が必要なんです」
「…」
「いずれにしても、あまり急がないでください」
「何を言いたいんです?」
「あなたと違ってソリは―大人になった友達を見て、戸惑っています」
ヒョンテは唇を噛んだ。
「ソリは、大人になった自分にも戸惑ってました。これ以上、彼女を混乱させたくないんです」
「あなたはなぜ」ヒョンテは言った。「そんなに余裕をもってるんだ? 僕の思いも知らないで」
「分かりませんけど、僕には確信があります。何があっても彼女のことを愛すると決めたから―」
「…」
「だから余裕もあるし、落ち着いてもいられるんです」
「…」
「確信があれば不安も持ちません」
ヒョンテは次第に言葉を失った」
「ところで、なぜ嘘を?」
「何のことです?」
「ソリの叔父夫婦は海外になどいない」
「!」
「少なくとも叔母さんは…」
「あなたは何なんだ? それをどこまで知ってる?」
「…何を隠してるんですか?」
ヒョンテは気を落として医局に戻った。
白衣を着て歩いているとロビーでジェニファーと顔を合わせた。
ヒョンテは驚いた。
「なぜ、ここに?」
「こちらにお勤めでしたか。私の家族たちが入院してるんです」
「家族たち?」
ジェニファーを伴ってヒョンテはソリの病室にやってきた。
そしてソリに関して新たな事実を知った。
ヒョンテは確認を続けた。
「では、色違いに置かれたスリッパもか…」
ソリはじっとヒョンテを見た。
「こんな近くにいたのに―会えなかったとは」
「…」
チャンが丸椅子から立ち上がった。松葉づえを支えにヒョンテの前に立った。
「暇なんですね。医者って忙しいんでしょ」
皮肉交じりに言って首を傾げる。
その時、ヒョンテの携帯が鳴った。
「はい、今行きます」
ヒョンテはチャンの皮肉に耳を貸さずにソリを見た。
「休んでて」
声をかけてヒョンテは病室を出ていった。
馴染めない表情でソリはヒョンテを見送った。
ドクスらも2人を見舞にやってきた。そこでジェニファーは差しいれの袋を解いた。
「うわ〜、ジェニファーの手作りか。美味しそうだ。食べていいんですか?」
食べ物に飛びつく3人にソリらは微笑ましい目を向ける。
食器に食べ物を盛って、ドクスらはソリのそばに集結した。
「これ、取ったメダルです。見てくれましたか?」
「見た見た、見たわよ」
ソリは手を叩く。
「とてもカッコよかったわ」
「ドクスは泣いたんだよ」
「えっ、そうなの。見かけによらないわ」
「からかわないで」
笑い声が弾けている。
話の弾んでるソリらの様子はドアの外にも伝わって来る。
中に入りかけたヒョンテはドアの取っ手から手を放した。
「俺が泣くわけないだろ」
「何言ってる、泣いてたくせに」
笑い声が弾む中、ソリはドアの外にヒョンテがいるのに気づいた。
ヒョンテはそこから背を返すところだった。
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