韓国ドラマ「30だけど17です」(連載41)
「30だけど17です」第5話(30歳の家出)①
☆主なキャスト&登場人物
○シン・ヘソン➡(ウ・ソリ)
○ヤン・セジョン➡(コン・ウジン)
○アン・ヒュソプ➡(ユ・チャン)
○イエ・ジウォン➡(ジェニファー(ファン・ミジョン)
○チョ・ヒョンシク➡(ハン・ドクス)
○イ・ドヒョン➡(トン・ヘボム)
○チョン・ユジン➡(カン・ヒス)
○ユン・ソヌ➡(キム・ヒョンテ)
★★★
キッチンに戻ったジェニファーは小麦粉をこね、2本が4本、4本が8本の麺づくりを始めた。
ソリがジェニファーのもとに駆けつけた。
「小麦粉を練った生地がほしいんですけど」
「ちょうどありますよ、どうぞ」
ソリは嬉しそうに手でひとつかみ千切り取った。
「ありがとうございます」
★★★
夜中にウジンが階段を降りてくると、下でソリの声が聞こえる。
「”上手に弾くためには何より姿勢が大事なのよ…”」
バイオリン教室で子供たちの教え方について復習でもしているらしい。
こんな夜中まで? ウジンは時計を見た。
「午前2時か…」
「”姿勢が悪いと頸椎が…”」
「あっ」
ソリは思い直す。
「子供たちには難し過ぎるかな? 頸椎より…首や肩がイタタってなっちゃうの。だから、譜面台も目の高さにやって…譜面台って分かるよね?」
ウジンは階段をゆっくり降りて来ながらソリの話し声に聞き耳を立てる。そのせいで階段を踏み外しそうになり、鉢植えにもぶつかりそうになった。
朝がやってきた。ソリが部屋から出ると、チャンが階段を降りて来るところだ。
チャンが声かけた。
「今日が初出勤?」
ソリは嬉しそうに答える。
「ええ、午後4時からです。緊張して身体が震えちゃう」
「大丈夫。複雑に考えるから震えるんですよ。なので、ただ感じたままに”ドント・シンク・フィール”OK」
ソリも両手で拳を作って同調する。
「OK。ドンド・シンク・フィール」
「そうだ、それだ。ところでそれ、何?」
ソリは左手を掲げる。
「小麦粉をこねた玉。なまった指を鍛え直してるの。こうやって」
握ったり緩めたりして見せる。
「初出勤。ファイト!」
「ファイト!」
この時、チャンの背後から声がかかった。
「ヘイ、ユー、張り切って行こうぜ」
ドクスたちはソリの前で整列した。
「おっ、今日からお仕事ですね。ファイト!」
ドクスたちの女性らしいガッツポーズをなぞってソリも「ファイト!」と応えて見せる。
ソリのそんな姿を見てチャンはつぶやく。
「確かに17歳だな」
ウジンもマグカップを握ってチャンたちの前に出てくる。
「おじさん、おはようございます」
「よく会いますね」
ドクスらが挨拶する。
「行って来るね」
とチャンは言った。
「ああ、行っといで」
「午後に会いましょう、おじさん」
ドクスは指鉄砲で撃つ仕草を見せて出ていく。
ウジンは連中を見送りながら溜め息交じりでつぶやく。
「別に会わなくてもいいのに…律儀なんだな」
バイオリンのバイト仕事が見つかったのもあり、ソリは再び楽器修理の店に出向いた。
「これを修理してください」
「…」
「バイオリンの仕事が見つかったんです」
ソリは話を続ける。
「バイオリンも私も二度とダメにしません」
主人はクスリと笑う。
「修理代は少しずつでも必ず払うのでよろしく頼みます」
ソリはペコリと頭を下げた。
コーヒーを立てて待っていると近くで話し声が発生した。辺りを見回すが人の気配はない。
誰かの置き忘れた携帯が鳴っているのだった。
ウジンは当たりを窺い、携帯を手にした。
「もしもし」
「ウ・ソリさんの携帯では?」
「…はい、そのようですが何か? バイオリン教室ですが、伝言をお願いします」
「ああ、ええっ…」
「幼児部でも未経験者はダメだと保護者が反対するので、申し訳ないですが、今回の話はなかったことに」
「僕は本人ではないので、あとでかけ直して…」
「電話がきたので切ります。伝えてくださいね」
電話は一方的に切れた。
「ちょっと待って…」
呼びかけてもつながらなかった。
ウジンはトックに話しかけた。
「トックよ、この携帯の持ち主は誰?」
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