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韓国ドラマ「イケメン(美男)ですね」第15話(15)
Korean drama "You're Handsome" Episode 15 (15)
テギョンとユ・ヘイの決別が大々的に報道される中、A.N.JELL親衛隊の活力は蘇った。事務所前で”アルバム大ヒット”祈願の黄色い声が木霊した。
「大ヒット、頑張れ! 大ヒット、頑張れ!」
「ほら、戻って戻って」
加熱したファンは中に入り込もうとしてガードマンに押し戻される。
リーダーのサユリは携帯を開いて言った。
「私、最近はミナムさんに夢中なの。カリスマがあるわ」
「シヌさんみたいに優しそう」
「ジェルミさんみたいに面白いしね」
三羽烏はすっかりミナムの魅力に取り付かれてしまったようだ。
「ミナムさん最高!」
唱和してご機嫌だ。
寮に戻ってきたコ・ミジャはフニを相手にため息をつく。
「あの子たち、ほとんど家にいない。食事もしてくれなくなって寂しいわ」
フニが食事しながら答える。
「活動中は寝る暇もありません。スケジュールがぎっしりです。あの頃とは違います」
「ミニョがいた時、あの頃はずっとここにいたから、ああ、ほんと楽しかった。タニシ君が毎日パーティーをして、シヌがお茶を入れてくれて、リーダーはわがままばかりやってた」
フニは笑いながら相槌を打った。
「ところでミニョは元気ですか? 連絡取ってるんでしょ?」
「だと思うわ」
頬杖をついたままコ・ミジャは答える。
「だけどどこにいるものやら、私にも居場所を教えてくれないの」
フニは頷いた。
「苦労かけたので、そっとしておいてあげないと・・・だけど、別れの挨拶もしないままだったから・・・気がかりで飯も喉を通らない」
食事を続けるフニをじっと見ながらコ・ミジャは言った。
「今日もテレビ?」
「もちろん」
「何の番組?」
A.N.JELLの車は移動中だ。
テギョンは眠り、シヌは考え事に耽る中、ジェルミはモバイル画面相手にしきりにぼやいている。
「コ・ミナムの奴、また俺のバイクでヘイに会いに行きやがった。あいつを乗せて走ってるのか?」
テギョンは眠ったままだし、シヌも反応しない。
ジェルミは一人でぼやく。
「ああーあ、ファンクラブの人気投票はコ・ミナムが一位だ。こうなったら、掲示板に書き込みして票を取り返そう。おっ? 変なIDだ。何だ、ブタウサギ?」
反応してテギョンは目を開けた。
「タイトルは”大丈夫です”か・・・映像もある」
テギョンはジェルミを振り返る。
「ちょっと見せてみろ」
モバイルを取り上げて画面に見入った。
カラオケボックスにミニョの姿があった。
――もう私は大丈夫です。あなたは相変わらず輝いてますね。遠くにいてもあなたを見ています。
メッセージのあと、ミニョは歌いだす。
「あの歌だ」
テギョンはつぶやいた。
「どうした?」
「あいつが歌ってる」
ジェルミはテギョンのそばに近寄った。シヌも画面に見入った。
――ひきとめられず 私はひとり泣いています
どうしよう どうしよう
あの人はいってしまう
どうしよう どうしよう
「どこからアップしてるんだ」
シヌが言った。
「すぐに映像をアップできる最新のカラオケだな」
とジェルミ。
連絡を受けたフニはさっそく調べる。
テギョンに連絡を入れる。
「調べたら、弘大には一ヶ所しかない。ああ、そうだ・・・」
シヌたちはミニョを捜しに繰り出した。
ミニョはカラオケ店を出る。街中を歩く。
「私は大丈夫です」
シヌやジェルミたちにファンが悲鳴とともにたかりだす。
「20分過ぎたけど、間に合うかな?」とジェルミ。
「ともかく急ごう」
「もう、兄貴は何してるんだ」
テギョンは車に残ったままミニョの画面に見入っている。
「直接、来るのを待っていたのに・・・こんな方法で連絡か? これで終わりってことか? そのつもりなら・・・もういいさ。そうだ、会わない方がいいんだ」
テギョンは画面を閉じた。
「それでいい。会わなきゃそれですむことだ。会わなきゃ・・・いや、ダメだ。会わなきゃ!」
テギョンも車から街中に飛び出していった。みるみるうちにファンが群がった。
(続く)
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