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韓国ドラマ「イケメン(美男)ですね」第3話(7)
Korean drama "You're Beautiful" Episode 3 (7)
部屋に戻ったミニョはすっかり沈み込んでいた。
「みんな、私によくしてくれるというのに・・・がっかりするだろうな」
ミニョは兄の写真を取り出した。口もとにほくろのある兄を見つめた。
ミニョはくすんと笑みを浮かべた。
「お兄ちゃん、ごめんね。お姉ちゃんの夢を助けてお母さんを探したかったのに、ダメになっちゃった。自分が情けないよ・・・」
横を見た。修道女の人形がミニョを見つめている。
「院長様。外の世界へきたら、私なんか何の役にも立たないようです」
ミニョの目から涙があふれ出た。彼女は流れる涙を拭おうともしなかった。
朝がやってきた。
A.N.JELLのオフィス前でひと悶着が起きている。騒動主はコ・ミニョの伯母、コ・ミジャだった。
「何するのよ。いいじゃない。入れてちょうだいな」
「おばさん、ダメだよ」
「だからA.N.JELLのコ・ミナムに会いにきたんだって。どうして邪魔するのよ」
「ダメだって言ってるでしょ。会いたいのなら、中でなく外で待っていてください。みんなそうしてるんですから」
コ・ミジャは周囲を見回した。彼女からすればジャリっ子がテギョンらを一目見るためとぐろを巻いている。
「まったくもう・・・学校にも行かずに追っかけしてる子たちと一緒にしないでくれる! 私はA.N.JELLメンバーの伯母なんだから」
「何言ってるんです。おばさんがメンバーの伯母さんなら、あそこにいる子たちは妹ですよ。そこでお待ちください」
「本当なんだってば!」コ・ミジャはがなった。「私は本当に伯母なんだって」。伯母なの、伯母!」
押しのけて入っていこうとする。
「や、やめなさい」
結局、コ・ミジャはじゃりっ子たちと一緒にミニョが現れるのを待つことになった。
「ねえ、ちょっと」
コ・ミジャはA.N.JELLファン代表のサユリに声をかける。返事がない。
「ねえ、と言ってるでしょう!」
「なんですか!?」
サユリはめんどくさそうに訊ね返す。
「ちょっとどいて」
隣の娘を押しのけてミジャはそばに寄った。
「どれだけ待ったら、A.N.JELLに会えるの?」
「おばさん」サユリは呆れて答えた。「簡単に会えるわけないでしょう。一日中、ここで待ってても会えるかどうかわからないんだから」
「一日中ですって?」ミジャは嘆息した。「何てことよ。信じられない。こっちは無尽講も切り上げて急いでるってのに・・・」
手にしたプラカードをうちわがわりでパタパタやった。
「おばさん、私だって当番すっぽかしてかけつけてるの」
「へえ、それが自慢・・・?」
うちわがわりをパタパタやってミジャは得心した。
「甥のミナムが会うのも難しいほど出世したってことね・・・うん、立派になった。よくやった」
持って来た封筒の中から写真を取り出した。しげしげ眺めた。
「父親と一緒に撮った写真を見たらきっと喜ぶに違いないわ」
サユリたちは写真を後ろから覗き込んだ。
ミジャは嬉しくなって写真にキスした。
ミニョは携帯で電話を入れた。
相手は出ない。案内メッセージが流れる。
――留守番電話サービスにおつなぎします。・・・
まただ。
「マ室長・・・どうして電話に出ないの・・・?」
何度かけても同じだった。
「社長には話してくれたはずよね・・・?」
フニはミニョの電話に出ず、ワンと二人、思案に暮れていた。
「すべて告白して・・・ああっ――心が軽くなった」
ワンはフニの後頭部を引っぱたいた。
「何が軽くなったよ。アン社長に話さず、神父に話してどうしようっていうの! お子様の懺悔じゃないのよ」
「じゃあ、どうしたらいいんだ? 俺が彼女の代わりに神に許しを請い、彼女は俺の代わりに社長に許しを請う。ちゃんと筋は通してる」
「逃げてるだけじゃない。アン社長は許してくれないわよ」
「そんなことはない。社長はクリスチャンだ。俺もちゃんと考えがあって行動してるんだ。ほら、あれを見ろ。彼女があのようなシスターになると分かれば、社長も信者として許すしかないはずだ」
ワンはフニの話を聞かず、シスターに向かって十字を切った。
フニもそれに習って十字を切った。ワンはにわか信者のフニのほっぺをつねった。
二人が手を合わせたシスターの一人は何とミニョの師匠だった。
若いシスターは院長に訊ねた。
「そうだ、院長様。ジェムマはどこにいるのですか? ソウルに来たのですから会えないでしょうか?」
院長は笑みを浮かべた。
「外の世界に踏み出したのです。今はただジャムマを見守ってあげましょう」
(続く)
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