韓国ドラマ「30だけど17です」(連載99)
「30だけど17です」第11話(約束の期限)⑧
☆主なキャスト&登場人物
○シン・ヘソン➡(ウ・ソリ)
○ヤン・セジョン➡(コン・ウジン)
○アン・ヒュソプ➡(ユ・チャン)
○イエ・ジウォン➡(ジェニファー(ファン・ミジョン)
○チョ・ヒョンシク➡(ハン・ドクス)
○イ・ドヒョン➡(トン・ヘボム)
○チョン・ユジン➡(カン・ヒス)
○ユン・ソヌ➡(キム・ヒョンテ)
○チョ・ユジョン(イ・リアン)
○ワン・ジウォン(リン・キム)
○アン・スギョン(チン・ヒョン)
★★★
「リン・キム監督に会って演奏曲の話もしますよね?」
ソリは朝からやる気満々だった。ウジンたちにフェスティバルの話をした。
「そうですよ」
張り切っているソリにウジンは笑顔で応じる。
「まるで遠足だね」
「だって楽しみなんです」
買い物をすませて3人は車に乗り込んだ。
「さあ、出発しますよ」
チン・ヒョンが車のエンジンをかける。
「何だ、どうした?」とウジン。
ソリは窓に顔を貼り付けた。
「耕うん機の音?」
「聞こえるのはこの車からです」とヒョン。
車は修理工場に運ばれた。
整備士は言った。
「バッテリーが上がってるから、充電に時間がかかります」
「どうしよう」とソリ。「ワークショップに間に合わない」
整備士が言った。
「近くに駅があるから送ってあげてもいいよ」
ヒョンが言った。
「ウジンさんは先に行ってください。僕らは後で行きます」
ソリは頷く。
「それがいいわ。先に行ってください」
ウジンは言った。
「ヒョン、1人で来い」
「僕をひとり置いていくと?」
ヒョンは寂しそうにしたが、ウジンはソリと一緒に駅まで送ってもらった。
切符を買った後、ソリは言った。
「先輩をひとり残してよかったんですか?」
「大丈夫さ」ウジンは腕時計を見た。「何か飲みながら待とう」
「カップ麺もあるわ」
「それもいいな」とウジン。
「私はいいです」
「せっかくだ。一緒に食べよう」
★★★
2人は電車のホームで即席ラーメンを食べ始めた。
先にラーメンを口に運んだのはソリだった。だが、次の瞬間、ソリは顔をしかめる。
「辛い!」
口に手を持っていき、吐きそうにする。
「辛いのが苦手なの? カップ麺くらいで」
「これは凄く辛いです」
ソリが話すのを無視し、ウジンはつるつるカップ麺を口に流し込む。
やがて口の動きが止まった。
ソリはウジンの顔を覗き込む。ウジンも顔をしかめる。
「辛いなら我慢せず、咳き込んだ方がいいです」
ウジンは涙が出そうな顔でいう。
「辛くないよ」
しかし舌を「シーシーっ」言わせる。
「今、辛くて息を吸ったでしょ」
「吸ってないよ。深呼吸したんだ」
「本当は辛いくせに」
ソリはウジンを怪しむ。自分は我慢できなくなってペットボトルの水を取り出す。
口に入れようとするのをウジンは横取りした。自分の口にごくごく流し込んだ。
ソリは口をあけてそれを眺めた。口中の辛さを我慢して言った。
「辛いなら辛いといえばいいのに」
「違うよ」とウジン。「喉が渇いただけです」
ソリは怪しんで頷いた。
「ああ、そうですか」
「今の返事の仕方は何? カチンと来るよ」
「バカっぽく見えたので、つい口が…」
ソリはすまして答えた。
「何? いくら何でもバカとは…」
この時、鐘が鳴りだした。
「電車が来るわ」
ソリはベンチから立ち上がる。ウジンの言葉を無視して歩き出す。
「人がまだ話してるっていうのに…しょうがないなあ」
ウジンも腰を上げて持ち物を手にする。
電車を降りる時、電車で仲良くなった乗客からウジンは声をかけられた。
「お兄さん、プレゼントです」
差し出されたのはポラロイドの写真だった。見ると自分たちのツーショット写真だった。
にやついているとソリが戻ってきた。
「どうしたの?」
「いや、何でもない」
ウジンは慌てて写真をジーンズの前ポケットに押し込んだ。
「それじゃあ、行こう」
ウジンは両手でソリの肩を押えた。身体を反転させた。
「さあ、急いで急いで」
ホテルのロビーに入ってウジンは言った。
「代表は507号室だから先に行ってて。僕は後から行く」
507号室へ向かおうとしたソリは前方にリン・キムを見つけて駆け寄った。手を取った。
「監督、お元気でしたか?」
「…」
「演奏会でファンになりました」
リン・キムにソリの言葉は意外で悪くない気分だった。
だが、次の瞬間、
「どうも」
とソリの手をほどき、他に目をやっている。
「委員長!」
委員長と呼ばれた男はリン・キムに手を振り返す。
「では」
リン・キムはソリに一礼する。
「また、あとで」
ソリは笑顔で彼女を見送った。
音楽祭の組織委員長はリン・キムに言った。
「スター監督のお出ましだな」
リン・キムははにかむ。
ちらとソリの方を気にする。
「準備は順調に?」
リン・キムは振り返って答えた。
「はい」
音楽祭の「ワークショップ」でリン・キムは挨拶に立った。
「音楽祭らしく人々が聴きなれた曲や―一緒に盛り上がれる曲などで構成してみました。たとえば…」
プロジェクターから映し出された画面の項目を見て、ソリは「あっ」と声をだす。
だが、画面に指をさしかけて思いとどまる。
「待って」
組織委員長はソリを見た。
「何か言いたいことでも?」
「何でもありません」
「話があればどうぞ」
「ああ、いえ、大したことでは…」
ソリは画面を指さした。
「”おもちゃの交響曲”はハイドンの作曲ではなく、ハイドンの弟がモーツアルトの父の曲から一部を抜粋し、編曲した者です。ですので本当の作者はレオポルド・モーツアルトかと」
リン・キムが言った。
「スタッフのミスのようです。修正しておきます」
ソリを見た。
「ありがとう」
「私も見逃すところだった」と組織委員長。「君のおかげで助かったよ」
すかすず、カン・ヒスは言った。
「彼女はうちのスタッフです」
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