韓国ドラマ「青い海の伝説」第5話⑨
Korean Drama "Legend of the Blue Sea" Episode 5 ⑨
第5話⑧
「私たち、次に会うのはあそこで」
セファは前方を指さした。
「どこ?」指差した方向を振り返る。「南山か?」
「ええ、あそこで会いましょう」
「断る。雪の日は混むから行きたくない。俺はそんなのに興味はない」
「必ず話したいことがあるの」
「…」
「約束したら出ていくわ」
「…分かった。分かったから…行け」
ジュンジェは席を立った。行けとばかりにセファを見た。
セファは立ち上がってジュンジェの家を出た。
去りかけてルーフバルコニーを見上げると、ジュンジェもそこからセファを見下ろしている。目が合うとジュンジェは中に消えた。
★★★
セファは街にさ迷い出た。行く当てはない。
ジュンジェは急いでルーフバルコニーに戻った。携帯を手にした。GPSでセファの動向を追跡するつもりだった。
「どこで何をするのか調べて――あいつの正体を突き止めてやる…行け…早く動け!」
携帯に向けて叫ぶ。
セファがまず立ち寄ったのは”お刺身のお店”だ。
彼女が近づくと水槽の魚たちは俄然動揺し始める。
「大丈夫よ。食べないから安心して」
すると魚たちはセファに向かって勢ぞろいする。
「あなたたち、どこから来たの?」
セファは訊ねる。
魚たちはボソボソ答える。
「あそこから来たの…私も行ったことあるわ。あそこは水がきれいよね。イルカもたくさんいるし」
魚たちはまたボソボソ言う。
「連れられて来て悔しいの?」
魚たちをじっと見つめる。
「私なんて彼に会うためだけに来たのよ。愛し合いながら彼と一緒に暮らしたいの。失敗して追い出されちゃったけど…」
そこへ店の人が出てきて訊ねた。
「食べたい魚でも?」
セファは答えずに魚たちを見た。
「じゃあね」
ジュンジェの家に戻ってきたナムドゥが訊ねた。
「この寒い中、彼女を追い出したのか?」
「このくらい何でもないよ」
セファを気に入っているデオが寒波襲来のニュース画面をモバイルパソコンのパレットで見せる。
「一生、あいつの面倒を見ろとでも言うのか? おおっ?」
ジュンジェは二人を見やった。
「あいつは何してるんだか…昨日は俺の制止を振り切って助けに行った…今日は当人を追い出してる。まったく訳がわからんよ」
ナムドゥはそっぽを向いて言う。
「昨日は危なかったからだ。そういうこともあるだろ」
ジュンジェは必死に弁解する。
「そういうが、外はいつだって危ないだろが」
デオはすかさず”凶悪犯罪が急増中”のパレット画面をかざす。
「いいから何もいうな」ジュンジェは居直って言った。「俺はあいつの保護者じゃないだろ」
「それはそうだが、シムチョンはお前に60億ウォンの腕輪をくれた天使だろ」
ジュンジェは黙った。
デオはそんな彼を恨めしそうに見てる。
ジュンジェはそばに行ってデオの頭を叩く。
「何、睨んでるんだ」
そう言って背を返す。
「お人好しのお前が珍しいな。金も持たせてないんだろ? 心配にならないのか? 正気か、おいっ!」
ナムドゥは大きな声で追いかける。
ジュンジェは部屋に入り、カーテンを引いて彼らを視野から消した。
椅子に落ち着き、携帯を取り出す。携帯を開いた。彼女の行き先を追跡する。
「何だ? 橋を渡り、江南へ向かってる…」
ジュンジェは上着を引っかけた。
「どこに行く?」
とナムドゥ。
「江南だ」
「江南に行って遊んでる場合じゃないだろ。次のカモを…じつはもう見つけたんだ。アメリカの有名大学のステッカーを車に貼ってる…」
ナムドゥはデオを見て言った。
”母親として共に声を上げましょ。…私たちの子が貧乏人と同じ学校に通うの? 困るわよ。質の低い子たちと交わってほしくないわ”
「こんな調子の思い上がった女だ。犬には大金を使っても、一銭の募金さえしたことがない。夫の会社を使って裏金をつくり、投資先を探してる」
デオはナムドゥの話に黙って聞き入っている。
「…裏金は盗まれても頼れない。通報できない。絶好のカモだ」
ナムドゥは満足そうな笑みを浮かべた。データーの入った携帯をデオに投げた。
script type="text/javascript" src="//translate.google.com/translate_a/element.js?2db9cb=googleTranslateElementInit"></script> google-site-verification: google3493cdb