韓国ドラマ「30だけど17です」(連載192)
「30だけど17です」第22話(13年前の初恋)⑥
☆主なキャスト&登場人物
○シン・ヘソン➡(ウ・ソリ)
○ヤン・セジョン➡(コン・ウジン)
○アン・ヒュソプ➡(ユ・チャン)
○イエ・ジウォン➡(ジェニファー(ファン・ミジョン)
○チョ・ヒョンシク➡(ハン・ドクス)
○イ・ドヒョン➡(トン・ヘボム)
○チョン・ユジン➡(カン・ヒス)
○ユン・ソヌ➡(キム・ヒョンテ)
○チョ・ユジョン(イ・リアン)
○ワン・ジウォン(リン・キム)
○アン・スギョン(チン・ヒョン)
★★★
次の朝、ウジンの部屋はいつになく明るい光で満たされた。
目を開けたウジンの目に天窓に広がる空はじつに眩しかった。
あまりの眩しさに苦笑いを発し、目を閉じた。
どうもいい夢が続いているようだ…。
それからゆっくり薄目を開けた。壁にかかった時計に目をやった。
針は11時過ぎを指している。
ウジンは跳ね起きた。
「11時だ!?」
驚いた。舌打ちした。
あれは夢だったのか?
枕もとを見やるとキーホルダーがある。それをしっかり握りしめる。
夢じゃなかったみたいだ。
ウジンはベッドを飛び出した。部屋を出て階段を駆け下りる。
途中で思いとどまる。
「顔だ。顔を洗わないと」
顔を洗い、入念にメークアップした後、階段をおりる。
ソリの部屋の前に立った。
声をかけようとしたら、後ろでジェニファーが言った。
「ソリさんはとっくに出かけましたよ」
★★★
「えっ?」
振り返るとジェニファーは答えた。
「チャン君と出かけました」
段ボールを手にしている。
「チャン…?」
ウジンは「あっ!」となった。
「明日、おばさんと遊んでもいい?」
チャンの言葉が脳裏を走った。
「この前は遊べなかったから」
「そうだった」
ウジンは肩を落とした。
「早起きすればよかった…今朝は一番に顔をみたかったのに…」
愚痴っているとジェニファーは言った。
「”神は心配事の償いとして我々に希望と睡眠を与えた”byボルテール」
「えっ?」
「これまでの心配事への保証のように、ぐっすり眠っておられたのでそっとしておきました」
ウジンは首の後ろに手をやった。照れ臭かった。
(この人は何もかもお見通しだったみたいだ…)
「ごみを捨ててきます」
「あっ、それ」
行きかかったジェニファーは足を止めた。
ウジンは言った。
「その段ボールをください」
段ボールを手にしてウジンは倉庫へやってきた。
辺りを見回してウジンはソリの言葉を思い起こした。ため息をついた。
クモの巣の張ったこの倉庫が10年余に及ぶ気持ちの空白を見せてくれているかのようだった。
「再出発の朝だ。―始めるか」
ウジンは段ボールを床に置いた。
チャンはソリをボートの練習場に連れてきた。
「来たい場所はここだったの? どうして?」
ソリはチャンを見た。
「忘れちゃった?」チャンは訊ね返す。「遊ぶ約束はどうなった?」
「まだ果たしてないわ」
「そういうこと。だから今日は遊ぼう」
ソリは笑顔を返す。
「いいわ―でも、なぜここなの?」
「だから、理由は後で説明する」
チャンはソリの背を両手で押し始める。
「さあさあ、ユ・チャンツアーの始まり〜」
チャンは河沿いのレストコーナーにソリを連れて来た。
対岸の整備された土手や森とその向こうに迫る山の眺めのよい場所だった。
テーブルに落ち着いてソリは感激の声をもらした。
「すてきな眺めだわ」
「花よりおにぎりといこう」
ソリは呆れて言った。
「…ダンゴでしょ」
「そうだったっけ? でも、食べ物に変わりはない。眺めがよければ、何を食べてもおいしいから」
ソリは喉を転がして笑う(チャン君も高校卒業だし、私も一緒に女学生を卒業しなきゃ〜)。
テーブルの上はお菓子の袋がてんこ盛で、即席めんまで準備されている。
「そうね。食べましょ」
ソリはいそいそ割り箸を握った。
チャンもさっそく何かを口にする。その瞬間、呻いた。口を押えた。
「えっ! どうしたの?」
チャンは答えた。
「舌をキャン(噛ん)だ」
「あらあら、キャン(噛ん)じゃったのね」
チャンはソリを睨みつける。
「からかわないでよ」
「はいはい、分かり(マチ)た」
ソリが笑うとチャンもつられて笑った。
チャンが次に連れて行った場所は、筋力アップのためのトレーニングルームだった。
「力が要るから、おばさんには無理…」
ふと見やるとソリはエネルギッシュな声で屈伸運動を始めている。
「キャッチ! 〜 キャッチ! …」
チャンは感心した。
「いつの間に掛け声を?」
チャンは自分の練習をやめた。ソリの横に立った。
「君には素質がある。ボート部に入らないか?」
運動を続けながらソリは大きな声で答えた。
「入りたいです。キャッチ〜!」
「その意気だ。もっと引っ張れ!」
2人を息を合わせて、スポ根ドラマのシーンを再現した」
「キャッチ〜!」
「そうだ、その意気だ〜!」
2人の運動散歩はそれからも続いた。
「キャッチ! キャッチ、キャッチ〜!」
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