![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/62/c1/af98cfe549f5e8619e5deb7604a82863.jpg)
韓国ドラマ「青い海の伝説」第17話⑧
韓国ドラマ「青い海の伝説」第17話⑦
★★★
「泣いてみろ?」
ナムドゥははっとした。
どうしてだ? どうしてそんな言葉が出てくる…?
そこから先がどうしても思い出せない。
「涙…」
涙…に惹かれて、ナムドゥはセファの部屋へこっそりやってきた。
そしてガラス容器に収まった沢山の真珠を見つけた。
ジュンジェとセファは屋敷内のプールサイドにいた。
ジュンジェは言った。
「俺たちはロマンスから始めるんじゃなかったのか?」
その様子をナムドゥは物陰で窺っている。
「キスはロマンスに含まれるわ」とセファ。
「人魚?」
ナムドゥの心はセファの正体の核心に迫ろうとしていた。
「まさかな…」
ナムドゥが思い出そうとしてるのは、セファに記憶を消される前、水族館の支配人に会いに行った日のことだった。
★★★
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/46/7a/b927d1b16d5ac40f4c48b9839c55b329.jpg)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/66/f1/978e91846f53f0dc671b88e92da05cca.jpg)
身体の具合が悪いと知ってユナとホームレスのおばさんがセファを見舞いにきた。セファは二人を部屋に迎え入れた。
ユナは心配そうに言った。
「塾を休んでお見舞いに来たのよ」
「来てくれてありがとう。連絡したのは2人の顔が見たかったの」
「…」
(私はここを去るかもしれないから)
心の声が聞こえてユナは表情を変える。
(だから、挨拶しておきたかったの…)
セファはユナに人差し指を立てた。
ユナは黙って頷く。
「ここで初めてできた友達がユナ、あなただった」
「…」
「つらい時に支えてくれて…時にはお姉さんみたいだった」
「それはちょっと…荷が重いよ」
ユナは照れ臭がる。
「本当だから仕方ないわ」
「じゃあ、私はあんたの何?」
「先生よ」とセファ。「私にいろいろ教えてくれた」
「やめてよ」
少女のようにはにかみながらも、おばさんは満更な気分でもなさそうだ。
「色んな人の先生になってほしいわ」
「だけど、私の話なんて誰も聞いてくれないわ。哀れがられるか、嫌がられるだけだわ。この格好だからさ…」
セファは目を落とす。少しはそういう世間だと分かっても来たらしい。しかしセファの気持ちはまっすぐだった。
「どんな格好でも私にとっては先生よ。あなたに会えてよかった」
「人生は出会いの連続よ。出会いを大切にすれば実りの多い豊かな人生になるし、無駄にすれば寂しい人生になる」
「ほら、またいいことを言った。やっぱり先生だわ」
ユナもおばさんを見た。
「私も勉強になるわ」
セファは2人のそばに歩み寄った。
「2人とも抱きしめさせて…大好きな友達だから」
3人はひしと抱きしめ合った。
ジュンジェたちが車を走らせているとシアから電話が入った。
車に装備されたボタンを押す。
「ジュンジェ、私よ。近所のカフェにいるの。少し会えない? 少し話したいことがあるの」
「わかった。俺からも話がある」
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/09/88/2816e8d5024088043d4d2f08720a4b9a.jpg)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/7b/fc/adfa4a49365bb8901fff381d6ff9b265.jpg)
2人はカフェラウンジで会った。
ジュンジェは切り出す。
「聞いてるよな? 俺の母親は…」
「うん、知ってるわ。一緒に暮らしながら特別な感覚を覚えてたけど、あなたのお母さんだなんて…こういうのを”縁”というんでしょうね」
「縁? どんな?」
「ああ…それは、つまり…あなたがどう思うか分からないし、もう遅いかも知れない。でも、どうしても伝えたいの」
「聞くよ。話して」
「異性としてあなたが大好きなの」
「…」
「7年間、あなたの背中ばかり見てきた。あなたが誰を好きかも知ってるわ」
「…」
「でも今も好きなの。だから待ってるわ」
「待ってる?」
「シムチョンさんはいつか去る気がするの」
「…」
「変わってるけど確かに魅力的な人よね。でも、ここに留まる人じゃないと思うの。だから…」
「待つな」
「…!」
「あいつはどこにも行かない。万が一、どこかへ行っても俺は追いかける。だから、待たないでくれ。シア」
「…」
「お前のことを愛してくれる男を探せ」
「…」
「伝えるのが遅くなって、悪かった」
シアは黙って目を落とした。あふれ出そうな涙をこらえた。
「泣いてみろ?」
ナムドゥははっとした。
どうしてだ? どうしてそんな言葉が出てくる…?
そこから先がどうしても思い出せない。
「涙…」
涙…に惹かれて、ナムドゥはセファの部屋へこっそりやってきた。
そしてガラス容器に収まった沢山の真珠を見つけた。
ジュンジェとセファは屋敷内のプールサイドにいた。
ジュンジェは言った。
「俺たちはロマンスから始めるんじゃなかったのか?」
その様子をナムドゥは物陰で窺っている。
「キスはロマンスに含まれるわ」とセファ。
「人魚?」
ナムドゥの心はセファの正体の核心に迫ろうとしていた。
「まさかな…」
ナムドゥが思い出そうとしてるのは、セファに記憶を消される前、水族館の支配人に会いに行った日のことだった。
★★★
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/46/7a/b927d1b16d5ac40f4c48b9839c55b329.jpg)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/66/f1/978e91846f53f0dc671b88e92da05cca.jpg)
身体の具合が悪いと知ってユナとホームレスのおばさんがセファを見舞いにきた。セファは二人を部屋に迎え入れた。
ユナは心配そうに言った。
「塾を休んでお見舞いに来たのよ」
「来てくれてありがとう。連絡したのは2人の顔が見たかったの」
「…」
(私はここを去るかもしれないから)
心の声が聞こえてユナは表情を変える。
(だから、挨拶しておきたかったの…)
セファはユナに人差し指を立てた。
ユナは黙って頷く。
「ここで初めてできた友達がユナ、あなただった」
「…」
「つらい時に支えてくれて…時にはお姉さんみたいだった」
「それはちょっと…荷が重いよ」
ユナは照れ臭がる。
「本当だから仕方ないわ」
「じゃあ、私はあんたの何?」
「先生よ」とセファ。「私にいろいろ教えてくれた」
「やめてよ」
少女のようにはにかみながらも、おばさんは満更な気分でもなさそうだ。
「色んな人の先生になってほしいわ」
「だけど、私の話なんて誰も聞いてくれないわ。哀れがられるか、嫌がられるだけだわ。この格好だからさ…」
セファは目を落とす。少しはそういう世間だと分かっても来たらしい。しかしセファの気持ちはまっすぐだった。
「どんな格好でも私にとっては先生よ。あなたに会えてよかった」
「人生は出会いの連続よ。出会いを大切にすれば実りの多い豊かな人生になるし、無駄にすれば寂しい人生になる」
「ほら、またいいことを言った。やっぱり先生だわ」
ユナもおばさんを見た。
「私も勉強になるわ」
セファは2人のそばに歩み寄った。
「2人とも抱きしめさせて…大好きな友達だから」
3人はひしと抱きしめ合った。
ジュンジェたちが車を走らせているとシアから電話が入った。
車に装備されたボタンを押す。
「ジュンジェ、私よ。近所のカフェにいるの。少し会えない? 少し話したいことがあるの」
「わかった。俺からも話がある」
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/09/88/2816e8d5024088043d4d2f08720a4b9a.jpg)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/7b/fc/adfa4a49365bb8901fff381d6ff9b265.jpg)
2人はカフェラウンジで会った。
ジュンジェは切り出す。
「聞いてるよな? 俺の母親は…」
「うん、知ってるわ。一緒に暮らしながら特別な感覚を覚えてたけど、あなたのお母さんだなんて…こういうのを”縁”というんでしょうね」
「縁? どんな?」
「ああ…それは、つまり…あなたがどう思うか分からないし、もう遅いかも知れない。でも、どうしても伝えたいの」
「聞くよ。話して」
「異性としてあなたが大好きなの」
「…」
「7年間、あなたの背中ばかり見てきた。あなたが誰を好きかも知ってるわ」
「…」
「でも今も好きなの。だから待ってるわ」
「待ってる?」
「シムチョンさんはいつか去る気がするの」
「…」
「変わってるけど確かに魅力的な人よね。でも、ここに留まる人じゃないと思うの。だから…」
「待つな」
「…!」
「あいつはどこにも行かない。万が一、どこかへ行っても俺は追いかける。だから、待たないでくれ。シア」
「…」
「お前のことを愛してくれる男を探せ」
「…」
「伝えるのが遅くなって、悪かった」
シアは黙って目を落とした。あふれ出そうな涙をこらえた。