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雨の記号(rain symbol)

韓国ドラマ「朱蒙」第11話

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 金蛙王に上申される木簡の束にまぎれ、ヘモスから朱蒙、ムドクへと託された木簡も入っている。それを見て金蛙王の表情は変わった。しかしそのことに気が動転したか、彼は落ち着きを失った。木簡を卓上に置いたまま、席を外してしまったのだ。
 その間に木簡を盗み読んだプドウクブルは、手勢を率い、待ち合わせの場所に向かうヘモスと朱蒙を襲った。
 ヘモスは金蛙王との再会が叶わなかった。

 プドウクブルの襲撃をかわし、ヘモスらはむなしく隠れ家に引き返した。
「自分たちを襲ったのは決して父ではありません」
 朱蒙は必死で弁解に努めた。
 自分に似た朱蒙の不運を嘆きつつ、ヘモスは持てるすべての武術を朱蒙に教えることを決意する。

 ヘモスとの再会を誰かが邪魔立てしたと睨んだ金蛙王はプドウクブルを呼んで詰問する。
「誰かがヘモスとわしを会わすのを邪魔しているではないか。いったい誰なのだ?」

 ヨンポは朱蒙の人相書きを持ってトチのもとを訪ねていた。

 洞窟が閉鎖され、朱蒙王子の行方がわからなくなっているのをムドクはユファ夫人に伝えた。兄のムソンも行方不明で手がかりもない、と。

 ヘモスは朱蒙の本格的な指南にかかった。山では朱蒙の激しい闘志と気合が炸裂するのだった。

 最後の場面で、ヘモスが朱蒙の顔をなで肩をたたくのは何を物語っているのか・・・?
 (第10話より)


「精神を集中して沈む太陽を斬れ。日が沈んで月が昇れば月を斬れ。お前の剣で太陽と月を斬る瞬間、心眼が開くだろう」
 父ヘモスの言葉を受け、朱蒙は剣の修行に励んだ。
 修行に励む朱蒙のところへヘモスが手作りの弓を持ってやってくる。弓を持たせ、まずは弦を引けるようになれ、と心得を話すが、朱蒙は弓の弦を難なく引いた。
 空気を切り裂く鋭い音を聞いてヘモスは満足そうな笑みを浮かべる。
「すぐにも教えることができそうだ・・・」

 ヨンポは帯素にヨンタバルに替え、ハンナラとの交易をトチにやらせたらどうですか、と提案する。帯素は、何考えてるんだ、と怒って相手にしない。

 朱蒙の潜む山小屋に召西奴たちが再び姿を見せた。修行に励んでいる朱蒙を遠くから眺めおろした。
「非凡な才能です」
 ウテが剣の上達ぶりをほめた。
 朱蒙を見つめる召西奴の目に女の姿が入ってきた。朱蒙のところへ伝令で飛んできたプヨンだった。
 プヨンはヨンポがトチのところにやってきたことを伝えた。
「どうしてだ」
 朱蒙が訊ねると、トチはヨンポと宮廷使者に賄賂を贈っていることを教えた。

 書き物をしながら、召西奴はぼんやり思案に耽った。朱蒙に抱かれていた女のことを思い出していた。そこへ朱蒙がやってきたと知らされる。
 応接に出てくると、朱蒙は連れを伴っていてていねいに頭を下げた。連れは自分をトチのところへ拉致していった三人だった。
 朱蒙はこの三人を商団でやとっていただけないかと頼みにきたのだった。
 しかし、召西奴の返事は冷たかった。
「その方たちは私を拉致していった人たちです。その提案は私の命の恩人である朱蒙王子にしたものです。どうか、許してください」
 朱蒙は自分が商団に加われない事情を弁明しかけたようだが、この時、帯素が姿を現す。帯素は朱蒙を見て驚く。
「ここに何のようだ」
 朱蒙を横にらみで訊ねるが、召西奴が説明した。
「朱蒙王子は私の命の恩人です」
「命の・・・? どうして死に直面したのだ」
「商人はいつも死と隣り合わせなのです」
 朱蒙は挨拶して引き揚げようとするが、待ってください、命の恩人をそのまま行かせるわけにはいきません、と召西奴が引き止める。
「二人の王子に好かれてしまったとは・・・」
 夫余の王子二人がやってきたことで、王位を継承する王子ならありがたいし、三番目の王子でも悪くない、とヨンタバルは上機嫌だが、私の縁は私がつくります、天の力などいりません、と召西奴は反発する。朱蒙を帯素の下に見られたのが不愉快だったようである。
「朱蒙王子が使ってほしいと連れてきた者たちがいます。命を救ってくれたので使ってあげようと思っています」
「そうしなさい」

 朱蒙は跪いて帯素に頼んだ。
「私は宮を追い出されました。何の力もない私の命をどうして狙うのですか。私は何の欲望も持っていません。命だけは助けてください」
「どうして殺そうとするのかわからないのか? 確かに私の将来にとってお前は脅威的な障害ではない。つまらないお前とお前の母親が、過去二十年間、王妃様と私に与えた苦痛を考えてみたことがあるか。お前たち母子の存在が王妃様と私の苦痛の原因なのだ」
「兄上、私たちへの侮蔑と虐待はお忘れですか。私の母が王妃から与えられた苦痛はどうしますか」
「こいつが!」
 帯素は卓台を叩いた。
 朱蒙はひたすら低姿勢に徹した。
「私たちをこのまま捨て置いてください」
「私は外交、ヨンポは兵権をまかされるようになった。今のお前など意識する価値もない。だが、肝に銘じろ、今度、私の機嫌を損ねたら絶対許さないからな」

 朱蒙は寝床で帯素の言葉を思い返していた。
 自分はまだ浪々の身にある。
 宮で重要な地位を任された兄たちのことが気になって眠れないようだった。
 眠れないでいる朱蒙に対してヘモスは言った。
「今のお前は太陽や月を剣で斬るよりも、そのまえにやらねばならぬことがあるようだ」

 マリたち三人は荷の片付け仕事がいやになり、護衛部隊長のウテに談判した。
「人にはそれぞれ見合った仕事があるのではないですか」
 ウテのお眼鏡にかなった三人は護衛部に属することになる。

 金蛙王はフクチ将軍を呼び、ヘモスを探して会う段取りに入る。
 ヨミウルはヘモスの行方を突き止め、単身出向いてヘモスと会う。
 今のあなたが夫余に現れたら、長年穏やかできた夫余は大混乱に陥り、ハンナラとの戦いもさけられないでしょう。ヘモス様、夫余を離れて二度と現れないでください」
「私のせいでハンナラとの戦いが避けられないなら、それが天地神明とは思わない。金蛙王と会おう。金蛙王があなたの意と同じなら、夫余を離れて二度とは現れない」
「ヘモス様。あなたが金蛙王と会ったなら、一人の女の忘れられた傷がまたあけられてしまうでしょう。ユファお嬢様は陛下の側室になりました」
 ヘモスは天を仰いだ。苦悶の声で訊ねた。
「その息子は朱蒙というのか?」

 ユファ夫人はヘモスからもらった指輪を手に思案に耽っていた。

 ヨミウルは迷っていた。ヘモスにユファお嬢様と会わせてほしいと頼まれたからだった。

 プドウクブルは帯素に会い、王子がヘモスを討つべきである、と持ちかけた。

 各人各様の思惑がうごめく中で、朱蒙の厳しい修行は続いていた。

 プドウクブルの意向を受け、帯素はヘモスを討つため動きだした。

 ヨミウルはヘモスと約束した場所にユファを連れていった。ユファを残してヨミウルは立ち去った。事情がよく呑みこめず、ユファがそこに立ちすくんでいると・・・
 
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