韓国ドラマ「青い海の伝説」第4話⑭
Korean drama "The Legend of the Blue Sea" Episode 4 ⑭
第4話⑬
第4話⑬
雨が降りしきる中、ホン刑事は同僚に言った。
「捜査網を広げよう」
「何言ってる。お前の管轄区域じゃないだろ」
「凶器は釘とハンマーだぞ。明らかにマ・デヨンの犯行だ。広げた方がいい」
「凶器だけでマ・デヨンと判断するな。被害者は金融業者だ。怨恨殺人だよ」
「まだ分からないだろ。とにかく協力してくれ。違ってたら手を引くから」
「…まったく」
同僚はしぶしぶ応じる。
★★★
捜査員と同じレインジャケット姿で、検問の様子を離れた場所から窺っていた男がいる。彼はあざ笑うような表情を残してそこから歩き去った。
ジュンジェが家に一人でいる、と心配されたシムチョンは、ジュンジェの帰りが遅いのを気にしている。
所在なくテレビの前のソファに腰をおろしたら、急にテレビが鳴り出した。映像も出てきて人がしゃべり出す。
シムチョンがリモコンを踏んづけ、テレビの電源が入ってしまったのだ。
シムチョンはリモコンを握ってテレビに見入る。映像の中で男女が口論している。
映像と口論の迫力にシムチョンは釘付けになる。
男女のやりとりに見入っていると、男女のアップ画面はいきなり静止し、次回に続くの文字が浮かび出る。
「どうして動かないの?」
シムチョンはテレビ画面に向かって話しかける。
「早く話しなさいよ」
テレビ画面に向かって訊ねる。
「死んだの?」
その時、インターホンが鳴った。玄関に誰か来ている様子である。
「ジュンジェかな?」
玄関の方を見てシムチョンの顔に喜色が浮かぶ。
「よく聞け。人を守る前に自分を守るんだ」
ジュンジェは車を止めたまま、シムチョンが事件に巻き込まれるのを心配しながら彼女に言い聞かせた言葉を思い返す。
「人を守る前に自分を守るんだ。その順序を間違えるのはバカだ。分かったか?」
シムチョンは玄関の戸を開けた。しかし、目の前に立っているのはジュンジェではなかった。
二人は目を合わす。シムチョンの前に立っていたのはマ・デヨンだった。
シムチョンを見てマ・デヨンは薄ら笑いを浮かべる。
「どいてくれ」
ジュンジェはナムドゥに言った。
「えっ?」
「バカになりたくないだろ。だからどいてくれ」
「おい、ジュンジェ、何言ってる?」
ナムドゥの言葉を無視してジュンジェは車のエンジンをかけた。アクセルを踏み込んだ。スピードを上げて検問を突破した。
★エピローグ
ジュンジェの母モ・ユランは前世でタムリョンの母だった。現世でモ・ユランを賄いで使っているジンジュは、前世でタムリョンの母の許で働いていた。
「サウォル」
タムリョンの母が呼んでいる。
「はい、奥様」
返事をしたのは現世でジンジュに生まれ変わったサウォルだ。
「今日は天気がいいからかめのフタを開けましょう。日光に当てるとミソがおいしくなるの」
サウォルは後ろを見る。気が遠くなるほどの数のかめが並んでいる。
「全部ですか?」
「ああ、そうね…大変かしら?」
「それはもう…何と申しますか…」
「嫌なの?」
「まさか…やります、奥様。私にお任せを」
たくさんのかめのフタをひとつひとつ開けていく彼女を気の毒そうに見ている使用人は、現世でジンジュの亭主に生まれ変わってくる男だった。
フタ開け作業中のサウォルをタムリョンの母が呼ぶ。返事をしてサウォルは駆けつける。
「奥様、もうすぐ終わります」
奥様は空を見上げ、おっとり口調で話す。
「ツバメが低く飛んでるから、どうやら雨になりそうね。もどしなさい」
「何をです?」
「かめのフタを」
「今開けたばかりですが」
「私がやろうか?」
「奥様」
サウォルと好きあってる男がタムリョンに駆け寄る。
「私のお任せを」
「いいの。あなたには別の用事があるのよ」
「えっ?」
「タムリョンに会ってきて。オ様から縁談の話があるのにあの子が返事の便りをよこさないの。あなたが会って返事を聞いてきて」
二人は顔を合わすとタムリョンの母の仕打ちを嘆いた。
「奥様が私たちに仕事ばかりさせるのは、私たちを引き離すためだわ、きっと」
サウォルは泣きながら言った。
「生まれ変わったら結ばれて…幸せに暮らしましょ」
相手の男もグスグスと声を漏らした。
「もっと偉い人に生まれ変わって…」
男はサウォルの手を取った。
「生まれ変わったらお前と一緒に必ず金持ちになるよ」
「うんうん」
「サウォルは何になりたい?」
「私?」
「うん」
「私は…」
そしたらまたタムリョンの母の呼ぶ声がした。
「あの女をこき使う主人になってやるわ」
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